カエルの声がこだます、天気のよい世嬉の一。
今年、高校を卒業して入社したスタッフから感想文が提出されました。
初任給をいただいての感想文。
当社では初任給を必ず現金で渡します。そして渡す際に1つの会社からの命令?を新人たちにお願いします。
それは・・・
初任給を貰ったら、家族全員呼んで、自分の前に座ってもらい、給与をもらった報告と家族への感謝の気持ちを伝え、給与を全部親に預けるというものです。
親が全部貰うかもしれませんし、返されるかもしれません。
でも重要なのは今まで親や家族に育ててもらったという事実に感謝と、これから自分たちの力で生きていくために必ずやってもらっています。
初任給は後にも先にも、今回の1回だけ、人生で1回だけです。
特に一関地区の高校生はアルバイト禁止なので、働いてお金を貰うという機会が今回が本当に人生で初めてなのです。
この初任給の大切さと親への感謝亡くして、良い人生は過ごせません。
そこで、数年前から新人社員には必ずやってもらっています。
そこで社員から感想文が来ました。
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レストランホールのIさんの感想文
■初任給を頂いての感想文■
生まれて初めてお給与を受け取った時、とても重みを感じました。それは、中身の量とかではなくて、この封筒に、自分の頑張りが詰まっているんだなぁ、とか、苦労した分はこうして戻ってくるんだなぁとか、考えれば考えるほど、働くことの大変さ、楽しさ、嬉しさを実感しました。
頂いた日の夜、すぐに父と母に渡し、感謝の気持ちを伝えました。普段面と向かって口にすることは滅多にないので、いざ言葉にするとなると、とても照れくさく、恥ずかしかったです。今まで育ててくれたことへの感謝はもちろん、家族を養うために働くがどれだけ大変か、みんなの生活のために毎日休みなく働き続けることがどれだけ体に負担がかかるのか、話しているうちに、自分が泣きそうになってしまい、父と母の偉大さが身に沁みました。
「おあずけします」と言うと、母は「え!もらっていいものなの!」とびっくりし、父は「では頂きます」と言うと母に止められていました。本人は冗談だと言っていましたが、目はなかなか本気でした・・・。
2人も照れくさそうに話を聞いていて、「自分が頑張って働いたお金なんだから、自分のすきなように使いさなさい」と言ってくれたので、まず、父と母にご飯をごちそうし、妹には服やおやつを買ってあげました。
みんな喜んでくれて嬉しかったです。ただ、妹たちに何でもかんでもせがまれるようになってしまったので、程々にしようと思いました。祖父母には、落ち着いてから、地ビールを贈りたいなぁと思っています。
これから自分も同じ働く側の立場になることによって、今までわかってあげられなかったことが、少しづつ分かるようになっていけると思います。
なので、少しでも負担が減らせるよう、みんなで協力して生活していこう、と改めて思いました。
人生でたった一度きりの初任給は、ただ働いた分のお金を頂く、ということだけでなく、伝えきれない両親への感謝がたくさん詰まっていました。そして、言葉にする、ということの大切さに気付かされ、たまに素直になるのも大事だなぁと思いました。この日の気持ちを忘れずに仕事に励み、頑張っていきます!
貴重な経験をさせて頂き、ありがとうございました。
これからもよろしくお願いします。
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レストラン調理場のNさんの感想文
今まで生きてきた中で自分でお金を稼いだことがなく、当たり前のようにお小遣いなどをいただいていたので、お金を稼ぐという事がどれほど大切な事が社会人になり身をもって痛感しました。
両親や祖父母に面と向かって言葉にして感謝の気持ちをつたえたことは初めてで、とても照れ臭かったし、緊張しすぎて噛んでしまいました。
しかし、自分の想いを今まで見守ってくれた家族に伝えられたのでこのような機会があったことを本当に良かったと思っています。
私が感謝の気持ちを伝えたとき笑顔で聞いてくれているのを見て、言葉にして伝えれてよかったと思うと同時に気持ちを伝えることの大切さを実感しました。
感謝の気持ちを伝えた後、家族からは「苦労して稼いだんだから、自分のために使いなさい」と言われました。今後は、言葉だけではなく態度でも感謝の気持ちを伝えれるように日々頑張りたいと思います。
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それぞれの新人スタッフの考えを聞きながらうれしく思いました。
世嬉の一のスタッフは感謝の気持ちを忘れてはいけませんが、一番感謝しなければならないのは家族。
そんな家族たちと良いコミュニケーションがとれ、心に残ることが、彼女たちのよい人生の一歩になるのではなと思います。
今日も世嬉の一は家族に感謝して元気に営業中です!