年末年始の当社の営業:年内は30日まで通常営業。新年は2日から営業開始します。
今朝、薄っすらと雪が積もっていましたが、今日もあたたかな雰囲気の一ノ関です。
世嬉の一も、裏手の磐井川の河川敷にも雪がなく、年末に向けてゆったりとした時間が流れています。
そんな中、今日から始まった内定者(高校卒業予定者)の長期新入社員研修。
今日から、学校の授業がなかったり、用事がない時はOJTも含め、内定者は世嬉の一に出社して勉強・体験を行います。
今日はその初日です。
17~18歳の彼女らは、朝早くから出社し、元気に朝礼に出ていました。
一つ一つの返事が大きく、元気がよく、はっきり「ハイ!」といってくれます。
今日から会社の雰囲気と世嬉の一の社風になれるため、厨房で一緒仕事で学んでいきます。
三年前に同じように高校卒業して入社した先輩が教えています。
わからないことをすぐにメモする、内定者たち。意識の高さを感じます。
先輩たちから様々な学びをもらい、4月には立派な社会人になってほしいと思います。
この長期研修は実は3年前から実施しています。
震災後、地域の雇用を増やさなくてはと高校卒業生を採用するようになったのですが、そのときからです。
震災前は、高校卒業生を採用してもなかなかうまく育てることができず、3年以内に退職する子がほとんどで、また退職した後、正社員からフリーターになってしまうことがほとんどでした。
小さい街ですので、当社を去っていた子どもたちがどのように生活しているかうわさを聞くたびに、責任を感じ心が痛くなります。そのため、私が経営するようになってから高卒の就職希望の子を採用することを一時中断していました。
そんな中、震災後、当社をご指導している船井総合研究所の岩崎先生からアドバイスを頂き、高校卒業生を採用することにしました。
最初の1-2年はやはり前回と一緒で、定着せず、当社で反省することが多かったのですが、ここ数年の取り組みでは、徐々に結果がでているかなぁと思っています。
なぜ内定者に長期の研修をするか・・・
(彼女たちの出身高校の先生はどうやらこれをアルバイトと思っているようですが・・・・)
【私が思うこの地域の高校生の就職の課題】
それはこの地域の高校の就職するこのシステムに課題があるからです。
その課題とは、
1.高校生は原則アルバイト禁止。
この地区の子どもたちは基本アルバイト禁止なのだそうです。そのため、働いてお金をもらうという経験がありません。
2.高校生は基本的に就職活動を1箇所しかできない。
(1箇所で内定をもらったら次の会社を面接や受験ができない、面接自体も学校で調整される場合もあるようです)
つまり、この地域の就職する子どもたちは、働いたこともなく仕事も基本的に選べない状況です。
そんな中、多分当社のうわさや雰囲気で当社を入社試験を受講してくれるのでしょう。今年も数人来てくれました。その中から2名採用したのですが・・・
働いたこともなく、仕事も1箇所の受験しかできないので、入社してから違ったというミスマッチが起こりやすくなります。
この仕組みは会社側だけの視点ですので、学校としても意図があるとは思いますが、就職希望する学生にとって本当にいいか私には疑問です。
そこで、必ず長期研修を行うことにしているのです。
ただ、この数年間でも長期研修の内容ややり方にまだまだ課題があるのでかいぜんしていかなければなりませんが・・・
【長期研修を行う理由】
当社では長期研修を行います。ほぼOJTなので、学校側から見るとほとんどアルバイトに見えるのかもしれません。もちろん給与も出しますので余計そうです。
ただ、この研修を行う理由は3つです。
1.コミュニケーションギャップを減少させる。
この地域の高校生はアルバイトをしたことがないので、学校の先生や家庭以外の世代の違う人と話す機会が極端に少ないのです。そのため、入社してから自分の親世代やじいちゃんばあちゃん世代の人とコミュニケーションをとることにストレスを知らず知らずのうちに感じます。
そのため、先輩は親切心で注意しているつもりでも、何で注意されているのかいじめられているのかなど誤解が生まれやすくなります。
4月の入社まで疑似体験ですが、アルバイトのようなことを通して、世代の違うスタッフや仲間とコミュニケーションをとることでお互いがわかり、4月以降、注意をきちんとアドバイスとして受け取るようになりやすくするようにします。世代間の常識の違い、育ちの違いなど世の中は多様な状態があふれているので、これをゆっくり実感していただき、知ってもらうということが目的です。
2.学生脳から社会人脳に徐々に変えていく。
学生時代は、教わるということを「先生から言われたとおりに行う」(誤解があるかもしれませんが、極端にいうと、言われたとおりにすることがいい子)「答えは1つ」みたいなところがあります。しかし、実際の社会では明快な答えはなくあやふやだったり、教わるのを待っているのではなく、自分たちから聞いていかなければ成長がありません。
この4月までの数ヶ月で徐々にそれを知っていただく期間になると思っています。
また、お金を稼ぐという経験がありません。この期間に自分の労働がお金に代わり、それがどういうことかということを実感してもらっています。
3.閑散期のうちに基礎技術を学ぶ
当社は正直、1月から3月は閑散期です。みんな仕事がなくなり、ゆったりします。
4月からGWに向けて詰め込むより、ゆっくり指導することで戸惑うことなくきちんと教えることができます。心の余裕ができます。また、ゆっくり育つこの場合、閑散期に余裕をもって指導しないと、自分はついていけないとあきらめてしまい、挫折してしまうからです。
実は高校卒業生を採用するに当たりそのほかのこともやっています。
内定後家庭訪問にお伺いし、当社の経営理念を伝えたり、考えを話したりします。
また、朝礼を変えたりと様々なことを行っています。
—-
この研修で教えるスタッフたちにもいいことがあります。
研修の子は真っ白なキラキラした宝石のような子達です。スタッフはマンネリ、慣れから、また閑散期に入りちょっと油断してしまいます。
研修の子どもたちの「ハイ」の返事、きびきびした動き、目の輝き。
スタッフにとってもいい刺激になります。
お互いにいい事なのです。
震災後、必ずしも高卒の子どもたちの育成に成功しているとはいえません。途中で退社した子もいます。ただ、2~3年当社にいた子どもたちは正直、考え方の基礎や社会の常識を身につけていったことです。きっと次にいってもいい人生になるよう自身で努力しようとしていると思います。
この研修を通じて、それぞれの子どもたちが少しでも「良い人生」、良い生き方を選択できる力ができればと願っています。
そして今年も研修のやり方をすこしづつ変えて行っています。
スタッフ一丸となってすばらしい人材育成できる会社になりたいと思っています。
今日から世嬉の一には新しい力が加わり、元気に営業しています!
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