世嬉の一酒造

蔵元だより

大吟醸 世嬉の一 720ml

カテゴリー:蔵に関して

2022年07月28日(木)

蔵が生き返って呼吸をしはじめたようです(酒蔵復活プロジェクト)

今日も天気の良い世嬉の一です。

おかげさまで、酒蔵復活・地酒復活プロジェクトは順調に進んでおります。現状の工事状況をお伝えしたいと思います。もう数日で一応、契約した日にちは終わるのですが・・・楽しみです。

足場が外され、防火処理を施され、防炎窓をつけて壁。きれいに出来上がりました。

入口は右側です。軒ができ、扉の色も塗られました。壁はまだのようですね。

甑の蒸気を逃がすファンが取り付けられました。いい感じです。

さらに・・・配管工事も行い、これでタンクの温度管理ができるようになります。

楽しみです。日々変わっていく蔵がワクワクします。

よく先代が蔵は使っていないと呼吸できなくて窒息するといわれていました。震災で崩れて事務所を移転してから10年間倉庫として使用していたので、これから使われる蔵として、ものを生み出す蔵として・・・蔵も喜んでいるように思います。

今日は全体会議の日ですので、他部門(レストランや事務所、ビール)のスタッフにも中を見学してもらいました。

スタッフたちもいろいろと思うところがあるようです。特に、震災時からいたスタッフはそれぞれ感想があるようです。

本当に楽しみです。

あと、昨日、クラウドファンドで募っている、地酒・酒蔵復活プロジェクトの仲間集めですが・・・なんと!240様にご協力いただくことになりました!

ありがとうございます。
目標の300人まであと59名様!ますます頑張ります。

こちらどちらも残り2名様になります!お早めに!
〇世嬉の一未来に応援セットG(33,000円)【頒布会1年分】

お申し込みはこちら

〇世嬉の一未来に応援セットH(55000円)【頒布会】

お申し込みはこちら

 

〇世嬉の一すぐに応援セットC(10000円)

こちらは残り9セットです。

お申し込みはこちら

よろしくお願いします。

今日も世嬉の一は蔵がイキイキと生き返り、元気に営業中です。

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お中元ギフト受付中です。

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Posted by sekinoichi at 06:10

2022年07月15日(金)

当社の取り組みが地元テレビで紹介されました(ニュースプラス1岩手、酒蔵復活プロジェクト)

今日はシトシトと雨がふっている世嬉の一です。青いシートがかぶさっているところは、窓になります。防火用の煙の窓になります。

さて、昨日の夕方「ニュースプラス1いわて」という地元のニュース番組に当社の地酒復活プロジェクトが放送されました。

丁寧な取材で、昔の写真等も使用して放送していただけました。最初の紹介が、クラフトビールで地元でも知らている・・・と紹介、すでに日本酒メーカーというより、クラフトビールや共同料理レストランとして地域では認知されているようです。これから日本酒でがんばらねばと思いました。

創業当初の酒の醸造の様子も紹介されました。

この写真、結構使われますね~、三代目が困っていた写真です。

そして、ソーシャルディスタンスで取材を受けましら!普段、ビールTシャツきていた私ですが、今回は酒使用!法被と白Tシャツです。

このように取材を受けると、地元からの期待もヒシヒシと感じます。工場もあと2週間でほぼ完成するはず・・・ですので、楽しみです。

ワクワクと期待と、そしてそれ以上の様々な不安が入り混じる、不思議な気持ちで過ごしています。

ただ、皆様から支援を頂いているので、ちょっと不安が軽減され、安心して取り組めます。ありがとうございます。

今日も工事の人たちも頑張っています!

今日も世嬉の一スタッフは、工事の音を聞きながらワクワクして元気に営業中です。

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お得な頒布会は7月18日締め切りです!

ご注文はこちら

6月24日朝8時にスタートしました。おかげさまで第一弾の目標は達成しました。ただ、お客様と清酒世嬉の一を通じてあらたな輪をつくりたいです。そこで第二弾目標として300人様と繋がろうと思います。そして、酒蔵復活、地酒復活を達成します。
ぜひ応援よろしくお願いします。

https://camp-fire.jp/projects/view/584549

お中元ギフト受付中です。

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Posted by sekinoichi at 06:34

2022年07月05日(火)

クラフトサケを体験し、考えをもっと自由に醸造しようと思いました。

工事ちょっと進んでいます。今日は入口に軒の骨組みができました。徐々にできてきていますよ~

さて、先日東京のブランドデザイン会社Landor様に当社の清酒のデザインの打ち合わせを行いましたが、その日にもう一つ勉強しに行きました。クラフトサケといわれる、どぶろくの会社「WAKAZE」さんです。実はこの酒蔵復活プロジェクトを行う際に、伝統的な酒造りの勉強はもちろんですが、もう一つ学ぶこととして、自由な発想でおこなっている醸造会社を見て回りました。それがWAKAZEさんを代表するクラフトサケ業界?です。

浅草にある「木花之醸造」様の工場見学、福島にある「haccoba」様の見学にも以前言っていました。正直、どぶろく自体にはあまり興味がなく、あまり美味しいとも思っていませんでした。
売るために濁酒にホップ入れたり、フルーツ入れたりしているのかなぁ~とちょっとうがった見ていたのも事実です。

今回、デザインの打合せが終わった後、三軒茶屋にあるWAKAZEさんのお酒と食のマリアージュを楽しむというのがあるとお聞きし、どんなもんだろうと行ってました。

WAKAZEさんは、三軒茶屋駅から徒歩10分位のところにあります。そこにはどぶろくの製造工場がありますが、ここはフランスにも清酒工場をつくって製造をしているところです。
そして、今日はwakazeさんの商品と料理のマリアージュです。

様々な料理と様々な味のお酒が出てきました。ピスタチオやフルーツの入った濁り酒(どぶろく)や古酒(それだけで飲むとちょっとひね香が強いお酒)なども出てきました。単体ではキツイ・・・と思うのも料理と合わせるとよりお互いが高めあったり、隠してくれたり、楽しい会でした。

ただ、最も衝撃的だったのは、自由な発想でお酒を醸造していることです。
世嬉の一が地ビール事業に参入したのも自由な発想で、だけど、裏打ちされた技術と知識で醸造していくというものでした。清酒ももちろん伝統を大切にしていきますが、もっと自由な発想で新しいものを生み出していくということは大切かもしれません。

以前お伺いした、「haccoba」さんではわざとお米を焦がして醸造したスタウトタイプのお酒や、ホップをいれたIPAタイプの日本酒など醸造していました。

いま作っている工場はもちろん伝統的な技術に輪をかけてより品質の良い酒をつくろうとしています。一方では当社は様々な醸造免許(清酒、リキュール、発泡酒、ビール、もろみ、スピリッツ、清涼飲料水など)を取得しているので自由な発想で醸造もできます。

クラフトサケの先駆者たちに刺激を受けて、僕らももっと頭を柔軟に清酒醸造をとらえていきたいと思います。

とても勉強と刺激になった時間でした。

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現在人気のクラウドファンドの商品 3商品のご紹介

その1 すぐに応援 10000円セット

①純米大吟醸 世嬉の一 720ml(既存品)
②大吟醸 世嬉の一 720ml(既存品)
③世嬉の一酒造コンセプトブック2冊 (各15P小冊子)
詳細:百年物語前編・後編(蔵を守り、蔵を活かす・郷土の食と文化を次世代へ)
④世嬉の一酒造商品券 1000円分(当社の蔵元直送便又は直売所で使用できます。)

お申し込みはこちら

その2 世嬉の一未来に応援セット  22000円応援セット

①世嬉の一酒造 これから醸造する純米酒(初回仕込) 720ml3本
②世嬉の一酒造 これから醸造する純米吟醸酒(初回仕込)720ml3本
③世嬉の一酒造 帆前掛け
④世嬉の一酒造コンセプトブック2冊
詳細:百年物語 前編・後編(蔵を守り、蔵を活かす・郷土の食と文化を次世代へ)
⑤お礼状
⑥新工場に支援者・応援者としてお名前を掲示させていただきます。

お申し込みはこちら

その3 お酒が飲めない人でも応援できるセット 10000円応援セット

①世嬉の一酒造 こうじの甘酒(プレーン)×4本
②世嬉の一酒造 こうじの甘酒(柚子)×4本
③世嬉の一酒造 こうじの甘酒(かぼす)×4本
②世嬉の一酒造コンセプトブック2冊 (各15P小冊子)
詳細:百年物語前編・後編(蔵を守り、蔵を活かす・郷土の食と文化を次世代へ)
③お礼状
④新工場に支援者としてお名前を記載させていただきます。

お申し込みはこちら

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よろしくお願いします。

今日も世嬉の一は頭を柔らかくして元気に営業中です!

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6月24日朝8時にスタートしました。お客様と清酒世嬉の一を通じてあらたな輪をつくりたいです。そして、酒蔵復活、地酒復活を達成します。
ぜひ応援よろしくお願いします。

お中元ギフト受付中です。

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Posted by sekinoichi at 03:03

2022年06月28日(火)

地酒復活ですが、良い出会いで、海外も視野に入れています!たぶん・・・

昨日、アメリカで日本酒、クラフトビール、ジンや日本の食文化を紹介・販売するスズキマーケティングのリチャードさん(中央)が来てくれました。アメリカから来日されていたので、当社にお寄りいただきました。

もちろん、酒蔵の見学と今後の展開についてディスカッションのためです。

紺色のTシャツの男の子は、元当社の社員の今野君。当社で蒸留の仕事やビール醸造を行っていましたが、奥様がアメリカ出身で、家庭の事もあり奥様のご実家に行くことになり退社した若者です。

(ジンを蒸留する今野さん)

彼から、会社を続けたいけど、家庭も大切だから、奥様のために退社して渡米すると相談を受けました。その時に、今野さんと話しているうちに・・・以前、JETROの商談会でサンフランシスコでお会いした、スズキマーケティング様を思い出したのです。

そこでひらめきました!
今野さん、うちの酒とかビールをアメリカで紹介できる仕事をしたらと・・・彼も乗り気になってくれました。

さっそく、スズキマーケティングの鈴木様とFaceBookでつながっていたので、さっそくZOOMで今野さんを雇ってくれないか、もし雇わらなくても勉強させてくれないかと頼んだのです。

スズキマーケティング様も快く引き受けてくれて、そこから準備が始まっています。

工場できる前に、なぜかアメリカの販路ができた瞬間でした(笑)

今野さんには、渡米する前に酒造りも知ってもらおうと体験醸造勉強もしてもらいました。

糀室でがんばる今野さん

(全国地ビールフェスの前掛けで櫂入れする今野さん)

さて、リチャードさんは非常に気さくな方ですが、酒に関しては造形が深く、アメリカのライフスタイルにあう、日本酒の開発、古酒の開発、スパークリング酒の開発など様々、ディスカッションしました。今野さんも真剣に聞いてくれました。
もちろん私も今後醸造する酒のイメージや思いなどを話し、ぜひ完成したらお願いするという約束をしました。

さて、地酒復活なのですが、なぜ日本酒も地元だけでなく遠くアメリカ等に販売しようとしているか記載します。

私達、世嬉の一酒造は、「いわて蔵ビール」というクラフトビールを醸造・販売しています。そして実はいわて蔵ビールはアメリカに2005年から輸出しています。最初は、1年間に5ケース120本の出荷でした。アメリカ西海岸のレストランオーナーがたまたま東京で当社のビールを飲んで仕入れたいというところからスタートです。

そこから、17年、コロナ過では一時ストップしましたが、今は年間4000ケース以上出荷しています。

最初は、地ビールが売れず、また地元からも地ビールなんて・・・といわれていた時代に、地域が自慢できるビールにしたい。また、スタッフたちにも自分たちのつくっている商品に自信をもってもらいたい。そう思って、クラフトビールの本場、アメリカかヨーロッパに輸出したいと思っていました。おかげで、今は順調にビールのファンも増え、スタッフたちも自信がついたと思います。

実は、地酒も世界に通用するブランドにしたいと思っています。会社の利益や出荷量を大きくするために輸出するのであれば、当然、アジア、特に中国に輸出するのが経営として正しいのかもしれませんが、私達はアメリカがいいと思っています。

僕らは、量や利益を求めすぎるのではなく、程よい量と適正な利益が得られればいいと考えています。それよりも重要なのは、地域の酒(ビールはジンも含みます)が世界で評価され、それが働く人、地域の人のプライドになることが大切と考えています。

そう考えると、新しい文化の発信拠点は世界でもNYやパリになります。なので、スズキマーケティング様とのご縁もできたので、様々準備しています。

地元を大切に、だけど世界に発信する清酒 世嬉の一にしたいと思います。

あと、もう一つは、スタッフとの出会いです。僕の経営の信条に「私もスタッフも良い人生をおくる」という考えがあり、常にスタッフにも話しています。

今野さんが入社したときは、醸造に関してかなり期待をして、今後一緒にやっていきたいと本気で考えていましたが・・・彼にも家族があり事情があります。でも単純にいいやつだったということで切れることなく、今は新しい事業に向けて頑張ってくれています。

会社の全体会議で、アメリカに支店?会社つくるよとみんなに話した際、みんなぽかーんとしているのを覚えています。実際にどうなるかわからないのですが、今野さんが渡米することは事実なので、世嬉の一として応援していきたいと思います。

工場が出来上がる前ですが、どんどん夢が膨らんできます。
これもひとえにご支援してくれる皆様がいるから、心配よりワクワクが勝っています。

本当にありがとうございます。これからもよろしくお願いします。

世嬉の一は、今日も元気に営業中です!

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6月24日朝8時にスタートしました。お客様と清酒世嬉の一を通じてあらたな輪をつくりたいです。そして、酒蔵復活、地酒復活を達成します。
ぜひ応援よろしくお願いします。

6月30日まで早割特典(7月1日から価格改正があります)
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Posted by sekinoichi at 08:08

2022年06月27日(月)

酒蔵復活プロジェクトが生まれるまで 其1~蔵を残し、活かす~

この写真は、三代目の父と母です。
倒産の危機の酒蔵をなんとか生き伸ばし、今の世嬉の一の土台をつくったのがこの二人です。

私達は、今父母と私が念願だった、酒蔵復活、地酒復活プロジェクトがスタートしました。

私が生まれたころ祖父が酒蔵を経営しており、父は祖父がスタートさせた新規事業である自動車学校を運営していました。時代は第二次ベビーブーム、自動車学校は順調に伸びていったのですが、酒の販売はどんどん衰退していったようです。

私が小学校の時、日々奔走していた祖父が脳溢血で急逝してしまいます。
その際、父と叔父が世嬉の一の決算をみたら、とっても経営できる状態ではなかったようです。具体的な金額はおいておきますが、年商の10倍の借金をしていたようです。

当然、父も叔父も酒屋は廃業、バブル期だったこともあり、この地を貸してほしいという企業がたたあったそうです。敷地が1500坪以上あるので、スーパーやシティホテルなどいい話が沢山あったようです。その際の賃料を聞くと非常にいい条件だったと思います。

父も叔父も酒蔵を廃業して蔵を壊し、土地を貸す予定だったそうです。

そんな中、祖母が「蔵を残してほしい」この蔵の風景を残してほしいと父に願い出たそうです。

借金も多く酒も売れず、地域からは来月倒産するといわれている蔵を残す・・・当時私がいたら絶対できない判断です。「しょうがないでしょう・・・」と言ったと思います。

しかし、父も「もったいない・・・経済的には蔵を壊し廃業するのが正しいけど、心が痛む」と思ったそうです。

そこで、何を思ったか、好調だった自動車学校を売却し、その資金で運転資金と借入金返済のめどを立てたそうです。周りからは、気違いだとか、金持ちの道楽といわれていたそうです。さらにやっぱり来月にはつぶれるらしいぞという噂があったそうです。

父もしばらくの運転資金はあったとは言え、酒の収入では厳しいのと、当時もう倒産するといわれている酒蔵だったので、どの酒屋さんも卸屋さんも取引してくれなかったそうです。

そこで、酒の醸造を共同醸造(他社と一緒に醸造する形)に変え、蔵をそのままに直売所、酒の民族文化博物館、レストランに改築しました。

計画的にというわけでなく・・・

直売所にしたのは、取引先がないので自分で売るしかなかった。

レストランは、借金を返済するのに日銭商売をするしかなかった。

博物館をつくったのは、地域に博物館がなかったからだそうです。

今見ると綺麗になっていますが、創業当初の蔵の外観はそのままです。蔵を残し活かしたのは、この蔵を設計したのが、小原友輔さんという方で、あの東京駅を設計した辰野金吾さんのお弟子さんの蔵だったのです。周りからは当時ずいぶん冷ややかな目で見られていた父母でしたが、数年後に国の登録指定文化財に指定され、残してまちがっていなかったと感じたそうです。

いまでいう、リノベーションを行って順調にいったかというと全然そうではなく、製造業から慣れないサービス業になるのがかなり大変だったようです。

母は、専業主婦からレストランの女将になり、大変だったようです。中学、高校の時は父母とも一緒にすんでいたのですが、ほぼ家で会うことが無く、毎朝5時から夜中まで働いて生活していました。

当時は醸造再開などという余裕もなく、明日を生きるということ、借金を返すということに明け暮れていたようです。

ただ、一生懸命働く父母を見ていて、多くの助けてくれる人が表れ、レストランは郷土料理レストランに、直売所にも観光客を派遣してくれる業者さんなど、徐々に世嬉の一が持ち直してきました。町おこしも父母は一生懸命おこなっていたおかげで、地域の人たちからもだんだん認められるようになったそうです。

私が30歳で実家にもどるようになったときには、世嬉の一さんの息子さんといわれるようになり、つぶれるとは言われませんでしたが、それまでの父母の姿を思い出すと感謝しかありません。よくやっていたなぁと思います。

父は町おこしも一生懸命で法改正があった際に地域の経営者と地ビール事業を始めます。今の「いわて蔵ビール」です。最初の三年はよかったのですが、その後会社の大赤字部門になり結果私が実家に帰ることになるのですが・・・今は会社を支える部門に成長しました。

少しづつ経営が安定してくると、やはり酒蔵復活の思いがでてきます。過去なんどかやろうということになったのですが、その都度、宮城県沖地震、岩手宮城内陸地震、東日本大震災と震度5~6強まで経験し、蔵が壊れ、それを修復するのにまた借金と返済をくりかえしていました。ちょうど10年ごとに地震は来ますね( ;∀;)

(東日本大震災で蔵の崩壊に呆然とする三代目)

毎回、蔵を修復して維持するのに、祖母がもったいないといわれたからと言いつつ、なぜだろうといつも思っていました。蔵の修復には通常の建築より費用がかかるので・・・

父から会社を引き継いだ時、一つの約束をさせられました。「蔵を残しなさい。たとえ借金してでも残せるなら残しなさい、この蔵の風景は一関の景観であり、資産であるから。たまたま世嬉の一が維持しているだけなので、この風景を次の代、孫の代まで残せるようにしなさい」と約束されました。

確かに、私たちの蔵の前を往来する園児、小学生、中学生、高校生がいます。高校を卒業すると98%市外に出ていってしまう地域ですが、この蔵の風景を残すことが彼らの故郷の風景を思い出と共に残すことになります。

父母のそのような思いから地震の度に蔵の修繕を優先し、酒蔵復活、蔵元復活、地酒復活はのびのびになっていましたが、いつかやろうとおもっていたプロジェクトなのです。

今やっとスタートラインに立つことができ、多くの人から現在も支援していただいています。私も、父母もスタッフも嬉しく思います。

酒蔵が復活しても父から引き継いだ考えを実行していく場として清酒工場を活用していこうと思います。

私なりに引き継いだ考えは、下記の3点です。

「根本・長期・全体」でみる。

「根本:目先の利益にこだわらず、良心にいいなぁとおもうことを行うこと」

「長期:今だけでなく、子供の世代、孫の世代にとっていいことを行うこと」

「全体:自利ではなく、家族、地域にとっていいことを行うこと」

父母から教わったこととして、私個人の判断基準になっています。

今回の酒造り復活もこの3点からこの地域に必要なこととしてちょっと無理して実行しています。今後とも何とぞよろしくお願いします。

孫と楽しむ三代目

今日も世嬉の一は、三点の視点を大切に元気に営業中です!

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6月24日朝8時にスタートしました。お客様と清酒世嬉の一を通じてあらたな輪をつくりたいです。そして、酒蔵復活、地酒復活を達成します。
ぜひ応援よろしくお願いします。

https://www.sekinoichi.com/fs/sekinoichi/c/giftpamphlet



Posted by sekinoichi at 09:02