世嬉の一酒造

蔵元だより

大吟醸 世嬉の一 720ml

カテゴリー:季節

2024年03月31日(日)

68期も今日で無事に終わります(世嬉の一酒造)

世嬉の一の中庭では梅の花が綺麗に咲いております。徐々に春らしい季節になってきました。

世嬉の一では、68期の最終日もスタッフのみんなと朝はラジオ体操からスタートです。

沢山のお客様に支えられて世嬉の一酒造も無事に今期が終了しそうです。そして明日からまた新しい期がスタートします。

今期はどんな年でしたでしょうか・・・ちょっと世嬉の一の一年を振り返っています。

まずは、42年ぶりの酒蔵復活で、自醸酒の製造を再開し販売をスタートしました。特に販売では最初地元限定酒「横屋ブランド」から販売を開始し、地域の飲食店でもご提供されるようになりました。そして順次、世嬉の一ブランドも製造を行い、直売所等での販売を行っています。

清酒

少人数の蔵ですが、しっかりと製造体制を整えることができました。また、初めて清酒イベントにも参加させていただき、ご好評をいただいております。

ビール部門は、今年も躍進していました。新商品を作ることもそうですが、品評会でも多くの受賞をいただきました。特にワールドビアアワードでは、三年連続、部門別世界1位を受賞し、コロナ過で売れない時期に技術研鑽と設備メンテナンスしていた結果が出てきたと思います。

レストラン・売店は、コロナ第五類に移ったことにより、一気に来客が戻りドタバタした一年でした。レストランはコロナ前は夜の営業11時~20時までの長時間営業でしたが、スタッフのサービスの質を向上すべく、お客様には申し訳ないのですが、思い切って11時~15時のみの昼の営業に切り替えました。

それでも多くのお客様が来ていただき、一関地区の郷土料理「もち料理」「はっと鍋料理」を楽しんでもらえました。スタッフ自身も商品開発も一生懸命行っていて、冷凍もちの通販や、酒しゃぶ膳の通販商品、酒粕でのマヨネーズ風ドレッシングの開発などもおこないました。

売店は、遠藤さんが2回目の定年退職を行いました。1回目からすでに15年も頑張っていただきました。みんなで久しぶりにお別れ会を行い、楽しいひと時でした。

遠藤さんというカリスマ!?販売員がいなくなることで非常に残念ですが、若いスタッフたちと新たな売店をつくるプロジェクトがスタートしてきました。

そのほかには、常に蔵の修繕を行っていました。福島宮城地震の影響で蔵の補修が必要になったり、長年行われていなかった植木の伐採など、経費はかかることでしたがおかげで敷地内が綺麗に風通しがよくなりました。

様々なこともありましたが、スタッフと共に新たな期を迎えることができました。これも皆様が当社をご愛顧いただいた結果です。本当にありがとうございます。これからも何卒よろしくお願いします。

来期も実はいろいろなチャレンジがスタートします。楽しみでワクワクします。

その明日に向けて、今日も元気に営業しています。

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Posted by sekinoichi at 12:07

2024年03月11日(月)

東日本大震災から13年目の感謝と決意

十三年目の感謝と決意1

十三年目の感謝と決意2十三年目の感謝と決意3

十三年目の感謝と決意4

十三年目の感謝と決意5

十三年間の感謝と決意

世嬉の一酒造

 

拝啓 岩手では渡り鳥が北に向かい、地面からは蕗の薹が芽を出しております。寒暖差が激しい年ですが、日々春が近づいてくるのを肌で感じております。

皆様の地域はいかがでしょうか。

東日本大震災から13年がたちました。あの日も雪が風に舞っていた中、中庭でスタッフとお客様の安否確認したことを思い出されます。一時は暗闇に投げ出された中、皆様から多くのご支援いただき世嬉の一酒造は復活できました。そして今は新しい挑戦を行えるようになりました。

新しい挑戦とは、念願だったこの敷地内で酒の醸造を復活させるということです。新しい酒造りに挑戦しております。

また、若いスタッフも入社し、新商品開発を行い、お客様にご提案できるようになりました。例えば、酒粕でつくったマヨネーズ風ドレッシングや、家庭で解凍すれば搗きたてのお餅が食べられる新しい『餅の通販』、蒸留酒ジンやジンソーダ、クラフトコーラの開発などです。

さらに、ここ数年は、皆様から頂いた恩を次に送る「恩送り」にも力をいれております。恩送りとは、当社にゆかりのある作家井上ひさし先生に教えていただいた言葉です。いただいた多くの恩を次の方に少しでもお送りするということです。昨年から、ウクライナの方々、トルコの方々、そして今年は能登で被災された方々に微力ですが『恩送りプロジェクト』として寄付を行うことができました。

特に能登の方々には13年前の私達と同じような境遇におられると思います。今はなかなか前を向くことが難しい状況かもしれませんが、被災された方々が前を向けるよう、私達ができることをお手伝いしたいと思います。

私たちは世代が変わっても皆様からのご恩を忘れず、自社だけでなくスタッフ、その家族、地域がより良くなるよう日々チャレンジし続けます。

皆様には今後ともご指導ご支援いただければ幸いです。

末筆となりますが、お客様のより素晴らしい人生になることを願っております。皆様にはいつも当社をご愛顧いただき本当にありがとうございます。

敬具

世嬉の一酒造株式会社

代表取締役社長 佐藤 航

令和6年 3月11日

 

ご愛顧・ご支援いただいているお客様



Posted by sekinoichi at 07:00

2024年02月20日(火)

新商品開発!梅酒ソーダをつくりました!半年がかりで・・・

久しぶりの雨の朝だった世嬉の一。昼間にはすっかり晴れて、また温かな日々が続いております。

昨日から植木屋さんが来ていただき、庭木の剪定をしてくれております。春に向けてお客様が素敵な中庭をみていただくため、今から整えております。

さて、世嬉の一酒造ではまたまた新商品を開発しました。それは、地元の梅を使用した「梅酒ソーダ」です。

もともとコロナ禍の新事業として廃棄する清酒やビールを蒸留し消毒液をつくっていたのですが、そこから地元の植物を使ったクラフトジン清庵を開発しました。

クラフトジン清庵

クラフトジン清庵・・・山椒・クロモジ・ひばなどを使用して蒸留した商品

そこで、今回も清酒やビールを蒸留し、ジュニパーベリーを漬け込み、もとのジンを作成しました。

そこに、地域の(一つは社長の庭の梅の木、もう一つはビール工場長の庭の梅の木)の梅を漬け込み、梅酒をつくりました。梅は30kg袋に5個、200kg使いました。

ただ、梅酒の原液ではなく、梅酒ソーダに加工し商品化かしました。

みんなで梅のへたを取るのはけっこう至難の業で・・・ひたすら200kgの梅のへたをとりました。雑味を取るためです。(昨年の5月頃に漬け込みました)

そこで完成した梅酒。世嬉の一は、常に地域の素材を活用し、発展させ新しい商品を開発します。

今回も、ビール免許・清酒免許(原酒の元)・スピリッツ免許(蒸留)、リキュール免許(梅酒製造)をすべて自社製造で完成しました。

様々な免許を取得ているので、自由にかつ大胆に商品開発が可能になります。

経営ビジョンにある

「地域食文化の継承と革新」

気持ちの良い仲間と共に、地域食文化の継承と革新を通じて、世界が喜ぶ商品を作ります。

ということに、ちょっとづつチャレンジしております。

さて、そんな梅酒ですが、今年は試験醸造でしたので

今日も世嬉の一は地域の素材を活用し、新たな商品を生み、元気に営業中です。

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Posted by sekinoichi at 04:29

2024年01月28日(日)

東北魂ビールプロジェクト今年も始動しています!

今日もぽかぽか陽気の世嬉の一。ふきのとう(ばっきゃ)や、たんぽぽが芽を出しています。

今年は雪が少ないですね。

また、海外からのお客様も多くなり、世嬉の一のパンフレットを多言語化しました。そしてレストランのレジの近くに置いておりましたが、手に取る方が少ない・・・なぜ?

気づいて笑いました。北京語、台湾語はその国の人はわかるけど・・・英語はわからないだろうな・・・あとでENGLISHと変更しました。韓国語(한국어)もハングルで書きました。

世嬉の一スタッフらしい間違いでしたが・・・みんなで大笑いでした。

さて、今日は例年の東北魂ビールプロジェクトのビールを醸造しました。

【東北魂ビールプロジェクトとは、】

2011年11月にスタートしたプロジェクト。 東北の醸造所は、震災時に多くのお客様からご支援、応援を頂きました。私たちはそれに対し、品質を向上し美味しいビールを お返しすることでを考えました。そこで、普段ライバル同士である東北のブルワーが集まり、お互いの技術を出し合い、クラフトビール醸造を行っています。当初3社(いわて蔵ビール、秋田あくらビール、福島路ビール)で開催しましたが、年々参加者が増加しており、現在15-6社が集まります。

【今回の東北魂ビールプロジェクト】

昨年10月に遠野ホップ60周年を記念して、各社で遠野ホップIBUKIを60%以上使用して醸造したビールを醸造しました。そして、各社で持ち寄りテイスティング、科学的分析などの勉強会をおこないました。

今回は、その時に飲んだビールを全ブルワリーでこれを作ってみたいというものを投票し、人気のあったスタイルのビールを全社でそれぞれつくるというスタイルです。

今回選ばれたビールは、セッションIPA(あくらビール醸造)のレシピです。そのレシピを元にみんなでディスカッションをして、今回の東北魂ビールができました。

当社もまずはそのビールを醸造しました。セッションIPA(IBUKI&アイダホ7)です。

まずは、麦芽の投入!

糖化のあと、煮沸に入ります。

そこで、ビールにここちよい苦みとベースの香りをつける遠野産IBUKIの投入です。

ペレットタイプですが香りのよいホップになっています。

投入!!!

その後、煮沸、ワールプール(たんぱく除去)、熱交換し、酵母を入れて発酵させます。

発酵が終わるまえに・・・ディップホップでアイダホ7というホップを入れます。

3月1日にはリリースできます。

ぜひ楽しみにしていてください。

世嬉の一は、いわて蔵ビール醸造で今日も元気に営業中です!

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Posted by sekinoichi at 04:28

2023年12月31日(日)

今年も1年ありがとうございました。

今年も本日で終わりですね。私は一人蔵に来て、酒造りの作業を行っていました。

しかし、それも終わり、今年1年の世嬉の一酒造としての活動が終了します。

今年は世嬉の一酒造にとってどんな一年だったでしょうか。

大きな出来事をあげると、

まずは、年末に元専務の逝去です。

10月に病院に行った際に、がんとわかり、そのまま余命宣告になりました。11月29日に亡くなりましたので、1か月半のあっという間の出来事でした。

専務は、自分の死期がわかっても慌てず、皆に「ありがとう」いいつつなくなる姿に、専務らしいなぁと感動すら覚えました。いずれ、世嬉の一スタッフにも専務「おもてなし」の精神を引き継ぎ、また地域の文化などを引き継ぎ進んでいこうとスタッフ全員でまとまった1月半でした。
ちょっと大変でしたが、専務が私たちに最後に残してくれた大切な時間でした。

また、大きな出来事と言えば、41年ぶりの酒蔵復活です。

10月にやっと新しいお酒を販売することができました。今年1年の前半は酒蔵をどう復活させるかで、日々奔走した毎日でした。やっとお酒ができてもうまくいかなかったり・・・と四苦八苦しながらも年末にはだんだんコツをつかむことができ、来年は順調に製造していけそうです。

そしてビール部門も良い結果が、WorldBeerAwards2023で3年連続カテゴリー別世界1位を受賞しました。

今年はショコラスタウトです。3年連続で受賞ということ、醸造長の後藤はさらに身を引き締めて醸造にはいったようです。

コロナ過で苦労していた分、その時間を学びにあて、技術が向上したことは言うまでもありません。

また、他部門もがんばりました。

酒粕マヨ

レストラン部門もコロナ明けで非常に混雑しつつも、しっかり接客して多くのお客様に喜ばれました。さらに、酒粕マヨを作り卵が不足していた時期に、代替え品になるものを開発したりと積極的に進んでいきました。

イベントも多数行いました。世嬉の一が全面協力する「全国地ビールフェスティバルin一関」を3年ぶりにリアル開催。炎天下の中みなで協力して頑張りました!

写真はボランティアさんたちと!

さらに・・・

地域貢献も引き続き行った1年です。

あっという間の1年でそして世嬉の一酒造自体が急成長した年でもあります。

新しい仲間も4名も入社してきてくれ、それぞれの部門で頑張ってくれています。

まさに24年飛躍するためのしっかりとした土台をつくった1年だったと思います。

このような1年をすごせたのは、自分たちの力ではありません。お客様や地域の人に応援していただき、支えられ、このような素晴らしい1年を過ごせました。

本当にありがとうございます。

来年も皆様と共に、より良い1年になるよう努力していきます。

今年も本当にありがとうございました。

 

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Posted by sekinoichi at 04:19