世嬉の一酒造

蔵元だより

大吟醸 世嬉の一 720ml

カテゴリー:ビール

2016年10月22日(土)

高アルコール、長期熟成ビール「バーレーワイン2015」が完成しました(予約開始しました)

10月22日朝

今朝の一関の朝日です。

ジョギングをしていました。白鳥が飛んでいるのですが、写真だと見えませんね。うっすらと中央に飛んでいるのが写っているのですが・・・・

秋の朝

今日も美しい朝を迎えた世嬉の一です。

土曜日ということもあり、世嬉の一はにぎわっています。そして、いわて蔵ビールのかぼちゃのエールは今年も完売してしまいました。ハロウィンまで持ちませんね~

そして今日も孝紀工場長は元気にビールの仕込みを行っています。

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今日は、オイスタースタウトの醸造でしょうか?

そんな中、今日からバーレーワインの瓶詰、樽詰め作業が始まりました。

「バーレーワインって、ビール工場でもワインを醸造しているのですか?」と聞かれます。

いえいえ、バーレーワインって酒税法上ビールなんですよ。

直訳すると大麦(バーレー)のワインということになります。

300年以上前にビールとウィスキーの国イギリスで開発されたビールスタイルです。

特徴としては高アルコール度数(7%~12%)、6ヶ月~数年寝かせる長期熟成させたビールで、「ストロングエール」「オールドエール」などと呼ばれていたこともあります。

当社も2010年ころから醸造をしております。

当社のバーレーワインは、日本でおそらく最もアルコール度数の高いビールになっています。

当社のバーレーワインはアルコール度数14%。

熟成期間は9か月以上。

琥珀色で濃厚なビール?複雑な味わいで非常に香りが高いビールになっています。

BARLEYbana7

バーレーワインの味わいはどんなものでしょうか?

バーレーワインとは、麦のワインで、ビールとしては驚くほど高アルコールです。

ちょっとこのプロジェクトするときに動画をつくりましたので、こちらで説明させてください。

ワインの名前で、ビールの製法で、ウィスキーのように奥が深く、芳醇な味わいと香り・・・・

たぶん、皆さん経験したことがない味だと思います。

そしてこのビール、本当においしいの?と聞かれますが・・・

今年もイギリスで開催されるワールドビアアワードで日本最高賞を受賞しています(ジャパンベストビアアワード受賞)

しかも3年連続受賞しています。

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当社のバーレーワインはなぜ美味しいと評価されるのでしょうか?

美味しさの理由は3つあります。

ひとつは、複雑な味わいを出すために通常のビールよりリッチな原料を使用していることがあります。

下記の表をご覧ください。

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麦芽を大量(通常の3.3倍)に使用し、濃厚な麦汁を作り出します。これが濃厚なビールをつくるポイントの1つになります。

また、種類も通用より多くの種類の麦芽を使用します。焙煎温度の違う麦芽を使用することにより、複雑で麦芽の香りがよいバーレーワインになります。

BARELEYbana4

また、発酵の仕方も他のビールや他のバーレーワインと異なります。

当社は、まずビール酵母で8%くらいまで発酵させます。その後、さらにワイン酵母と補糖(酵母の栄養となる糖分)を加えさらに発酵させます。

これで、一気にアルコール度数14%になります。でもこのままではアルコール度数が高いのですが、甘かったり、苦かったり、焙煎香りがしたり、それぞれの味がとんがってバラバラな状態になっています。

そこで、これをビールとしては珍しく長期熟成をかけます。

最低で9か月、当社では最長のもので6年寝かせているのもあります。

また、一部はウィスキー樽に寝かせますので、非常にマイルドな味わいに熟成されていきます。

バーレーワインが複雑な味わいと香りを醸し出しているのにまとまった一つのハーモニーになるのは、この熟成期間があるからです。

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長期に熟成させ、高アルコールのビール・・・バーレーワインって非常に手間暇がかかりますが、ビール醸造士としては醸造したくなるビールです。

そしていわて蔵ビールとしては、このハイアルコールのビールを定期的に醸造していきたいと思います。

よかったら、バーレーワイン2015年醸造(昨年12月醸造、現在10ヶ月熟成)のビールをお楽しみください。

※注意

バーレーワインは1000L醸造しておりますが、400Lは木樽熟成、200Lは通常熟成しますので、今回400Lのみの販売となります。

そのうち、すでにバーレーワインプロジェクト(ファンド会員)に差し上げておりますので600本限定販売になります。

11月1日以降の発送になります。

ご予約はこちら

今日も世嬉の一は元気に営業中です!

———— P R —————
 

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バーレーワイン(麦のワイン)

現在予約受付中!600本限定

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【東京イベント】

〇大江戸ビール祭り シーズン1

大江戸ビール祭り

<p> 10月19日(水) 〜 10月23日(日)
開催時間:19日 16時〜22時、20-22日 11時〜22時、23日 11時〜20時
場所:東京都 千代田区 神田錦町2-2 東京電機大学旧校舎跡地

 

●大塚商人祭り 10月29日~30日

【横浜イベント】

●フレッシュホップフェスティバル 10月22日~23日

FHF



Posted by sekinoichi at 04:26

2016年10月17日(月)

無農薬ブドウから天然酵母のビールづくりを行います。

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だんだん秋の色がでてきましたね。赤や黄色が目立ってきています。

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世嬉の一もちょっと紅葉してきました。

今日はビール工場でオリジナルビールの依頼のため、酵母づくりを行っています。

あるオーガニック企業様のご依頼で完全な国産ビールづくり、しかもオーガニックでということで、

酵母づくりから行っています。

企業様から完全無農薬のブドウが送られてきました。

私どもは、そのブドウを干すことによって、蔵付き酵母をつくろうとしています。

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干しブドウのような感じですね~

この干しブドウを麦汁に入れ、発酵させます。

様々な菌がいるので、発酵しないで腐るのもあります。

また、発酵してもいい香りのものとそうじゃないものもあります。

そんな中、いいのが発酵しました!

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フラスコのほうではなく、寸胴のほうですね。

激しく、泡立っています。これが発酵している状態です。

これを何回か繰り返し、発酵がしっかり行く酵母を作ります。

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こんな感じです。浮いているのは干していたブドウです。

 

この酵母を種にビール醸造に移ります。

なんかいいビールができそうですね。

麦も支給されており、六条大麦です。普通はビールは二条大麦ですが、六条でも醸造しようとやっています。

様々なビールを開発すると楽しいですね。

その先にまた楽しいことが見つかると思います。

酵母から作り上げるビールも楽しいものです。

世嬉の一は今日も新しいものづくりで元気に営業中です。

 

 



Posted by sekinoichi at 01:28

2016年10月14日(金)

シンガポールからのお客様

チャールズ3

世嬉の一の敷地内のあけびはきれいに成りました。

アケビは中は甘くおいしいし、また、外の皮はてんぷらなどで食べれます。

秋の味覚の一つですね。

チャールズ4

紅葉はあと少しです。まだちょっと早いかなぁ・・・山の上ではきれいな見ごろになっているのでしょうか。

さて、今日はシンガポールからお客様が来てくれました。

当社のビールをシンガポールで販売してくれている、エピキュリアンノーマンズのチャールズです。

とても穏やかな人なのですが、インテリで熱いものを持っている人と思います。

当社のビール工場見学に来られました。

チャールズ

当社の向上は初めてですので、見学と今後の話を熱心にしました。

さらに、新商品・・・オリジナルビールの話も!きっとシンガポール限定ビールが当社から出荷しますよ。

チャールズ2

工場長と記念写真です。真ん中がチャールズさんです。

横浜からずーっと冷蔵輸送してくれる嬉しいシンガポールのパートナーさんです。

そして、その日はシンガポールで岩手の地酒をのんでおいしかったのでその製造工場を見てみたいとのことでした。

残念ながら当社ではシンガポールに日本酒を輸出していないので、うちのではないです。

そう喜久盛さんの「タクシードライバー」だそうです。

そこで、喜久盛さんまでご一緒にお伺いすることにしました。喜久盛の藤村社長さんはとてもユニークな方で、おいしいお酒を醸造されます。

もとは、格闘家だったのですよ。

ちょうとタクシードライバーの麹をつくっていたところ、ちょっとお邪魔して工場見学しました。

チャールズ6

チャールズ5

ここの蔵の特徴は槽(ふね)です。このお酒の搾り機は昔ながらの槽だけを使用してるそうです。

船2

 

船

そして瓶詰までの日数が短く、フレッシュローテーションを心掛けているとか・・・

ん~素晴らしい、参考になります。

岩手県の他の蔵元を見ても参考になりました。

チャールズさんのおかげでいい勉強になります。

今日も世嬉の一は地域の素晴らしい企業に刺激を受けて元気に営業中です。

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江東区民祭り

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Posted by sekinoichi at 01:18

2016年10月11日(火)

クラフトビアホッパーズさんが来てビールを醸造しました。

磐井川

磐井川に鮭が遡上しております。

スミマセン。生きている鮭はカメラに映らなかったです。力尽きたのは銀色なので見やすいですね。

そう、一関にも秋はやってきているのですよ・・・

さて、今日はオープンからずっとお付き合いいただいている盛岡にあるクラフトビール専門店 「CRAFT BEER HOPPARS」さんが来てホッパーズ様の周年ビールを醸造していってくれました。

クラフトビアホッパーズ

クラフトビアホッパーズ様は盛岡駅からすぐの本格的なクラフトビアバーです。素敵なオーナー夫婦がいらっしゃいますよ。

お店はこちら

↓ ↓ ↓

https://www.facebook.com/craftbeer.hoppers/

こちらのオーナー夫婦がいわて蔵ビールに来ていただき、周年限定ビールを醸造しました。限定で100Lだけの特別ビールです。

醸造内容は、ぜひクラフトビアホッパーズ様にお聞きください。

でも確実に美味しくできあがりそうです。

そして醸造したのは、奥様の方!

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麦芽を粉砕しております。

麦芽粉砕 オリジナルビール

25kgの麦芽を背負って粉砕です。

麦芽を粉砕したら醸造です。

体験醸造

ミニ仕込み釜で実際にビール醸造をやっていただきました。

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お湯をはった釜にビールモルトを入れます。

結構重労働です。

ホッパーズさん

いい具合に煮沸しています。麦汁が美味しくなりますね~

HOPPARS

ホップ投入!これもすべてやっていただきました。

そして移動、酵母を入れてあとはビールが出来上がるのを数週間待ちます!

craftbeerhoppers

ビールを仕込んで、うちの孝紀工場長と記念撮影!

ぜひお店に行ってお楽しみください。

いわて蔵ビールではOEMビールというのでしょうか?ビール醸造体験というのでしょうか?

小さいロットでビール醸造を行っています。

お店の方々、お客様がさらに喜んでいただければ幸いです。

今日も世嬉の一は素敵なビールを醸造して元気に営業中です。

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●三軒茶屋 10月15日~16日 

●江東区民祭り 10月15日~16日

●大塚商人祭り 10月「29日~30日

【横浜イベント】

●フレッシュホップフェスティバル 10月22日~23日

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Posted by sekinoichi at 05:06

2016年09月09日(金)

静岡地ビール祭りに行って感じた事。地ビール業界のすばらしさ?

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雄大な富士山を見上げることができる、静岡県清水で静岡地ビールフェスティバルが開催されました。

静岡で初めて開催される地ビールフェスティバル。

静岡市にある葵ブルーイングのヘッドブルワー(醸造長)の高さんの呼びかけで、全国からブルワリー(地ビール会社)が10社集まり、静岡県の10社と合わさり、計20社で開催されました。

私たちのブースの後ろには、ヨットハーバーがあり、その向こうには富士山がそびえたっています。夕方になるとボラが飛び跳ねておりました。夜になるとライトアップ!本当に素敵な場所でイベントが開催されました。

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(ヨットハーバーの水がきれいです。台風が来ると言われていましたが晴天のイベントでした)

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(オープン前から結構お客様がきていました)

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初めてのイベントとは思えない盛り上がりで、静岡の人だけでなく、東京や大阪、名古屋などからも多くのお客様がこられました。

私たちのビールも完売し大盛況!とくにこのイベントは一人ひとりのお客様と会話する機会も多く楽しいひと時でした。

イベントが終わると毎日、ブルワー仲間やボランティアの方々と打ち上げをしておりました。
その中で、二つの事を多く聞かれました。

まず1つ目は、『ブルワーの皆さんは盛り上げるのが上手ですね!話が上手ですね~』ということと

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(ブルワー紹介で、各県のブルワーは自社のPRをしつつ、場を盛り上げます!)

2つ目に『このクラフトビールブームはいつまで続きますかね~?』

この2つがよく聞かれました。

実はこの点について少し考えを整理したのでお伝えしますね。

そしてマイクで盛り上げるのが上手とクラフトビールブームがちょっとだけ関係あります。

—————–
まずは、一つ目の『ブルワーはマイクパフォーマンスが上手ですね』ということですが・・・

よく考えると、このようなビールイベントって全国ですごく多くなったのです。

そして私たちがビールイベントで話すことが多いのです。自分たちのビールの特徴、取り組みに関してなどなど・・・

全国で多く、そして何より、長年鍛えられていったのです。

それは、地ビールの歴史は、1994年に地ビール解禁になり第一次地ビールブームそしてすぐに地ビールブームがさり、

2010年ころまで、毎年どこかの地ビール会社がつぶれるというくらい大変な時期でした。

この時期に地ビールは「くさい、高い、まずい」と言われ続けておりました。

確かにそのような一面もあったかもしれませんが、それぞれ生き残ったビール会社は自分たちの商品に自信と「くさい、高い、まずい」という誤解を解きたい一心で、様々なイベントに出ては、自分たちのビールの良さを伝える努力をし続けました。

特にこの時期は販路もすくなかったので、イベントや老舗のビアバー様とお客様との交流会で伝えるのが唯一の誤解を正す機会でした。

それが約10年以上!・・・いつの間にか伝える力がついてきたのだと思います。

まだまだ、クラフトビール業界は誤解されたり、おいしくないと思われている方も多いかもしれませんが、

これからも伝え続けようと思います。

特に10年、20年とビール造りをおこなっている会社のスタッフは、とにかくマイクをもったら話さないですよ~

そして私たちのビールの良さ、すばらしさを伝え続けていきたいと思います。

—–

2つ目のクラフトビールブームはどこまで続きますか?という質問ですが・・・

私は一般的なブームはあと1年~2年、長くつづいてもオリンピックまでかなぁ・・・と思っています。

でも誤解しないでください。このクラフトビールブームというのは、現在、今まで地ビールをご提供されていなかったスーパーさんやコンビニ、居酒屋などでのブームだから提供し始めた店舗が少なくなるということで、昔からの徐々に広がっているクラフトビールファンはこれからも増えていくだろうと思っています。

だから、私たちは正直ブームが去ろうが伸びようがあまり関係なく取り組んでいます。

伝え続けていることで、ブームに関係ないファンが増えてきているからです。

一方でブームに左右されるのではなく、お客様の期待に応えられるようなビール造りを日々考えています。

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(いわて蔵ビールブースを手伝ってくれたファンの方々。ありがとうございます!)

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(ボランティアさんやブルワー仲間たちと夜中まで飲んでいます。)

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(静岡からちょっと離れたビールバー。昔から提供してくれるバーには足も運びます)

私たちが夜遅くまで、必要であれば真夜中までボランティアさんやファンの人と一緒に飲むには理由があります。

それは、

1.楽しいから

2.感謝したいから(ボランティアの方々ファンの方々は自分たちの時間を使って手伝いやビールを飲んできてくれています。そして何より私たちの会社、業界に興味を持ってくれます。情報もくれます。ゆっくり話したくなります)

3.やはり様々伝えたいから・・・

という事でしょうか・・・・私もついつい夜遅くまで飲んでしまいます。

私たちのような考えをもったブルワリー日本にたくさんあります。

だから、ブームがたとえ去ったとしてもそれぞれのブルワリーが自分たちの造る姿勢と考えを様々な方法で伝え、

ファンを大切にしていったら、クラフトビール会社ってそんなに左右されないのかなぁ・・・

現在、いわて蔵ビールも工場が手狭です。経営者としては、大量販売に切り替えられるよう大きくするのが本当なのですが、

私や孝紀工場長がコントロールできる量ってどのくらいだろうと考えています。

大きくなって大量に買ってもらわないといけなくなるとクラフトビールとして自由なモノづくりができなくなりそうです。

常に適正規模って悩みながら考えています。

色々と考えさせられた静岡イベントでした。

 

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晴天の静岡、徳川家康像を見たり、富士山を眺めたり、そして多くのあたたかいお客様と話して有意義な日々でした。

今日も世嬉の一スタッフは未来を考え元気に営業中です。



Posted by sekinoichi at 10:19