世嬉の一酒造

蔵元だより

大吟醸 世嬉の一 720ml

2020年12月30日(水)

本年も大変お世話になりました。ありがとうございます。

昨日までの青空は消え、12月30日はふぶいております。雪かき3回しましたが、雪かきしたところからまた積もっていく感じですね。

さて、世嬉の一酒造も全部門が本日をもって仕事納めです。

今年はコロナ禍で経営的には楽ではなかったですが、私たちにとってはとても良い1年になりました。
今年の1月から2月はコロナウィルスの影響もなく順調に伸びており、オリンピックイヤーもあるので、どんどんいこうと思っていました。
そんな矢先、2月の下旬からコロナが始まり、営業自粛や店を開けてもお客様がこなかったりという時間でした。急に業績が悪化し始めました。
始めはどうなるかなぁ・・・と心配し、手を打ちようがないとも思いました。

そんな中、助けていただいたのは多くのお客様でした。
励ましのメッセージや通販、ネット通販からお客様から購入支援を頂き、本当に助かりました。
また、飲食店の皆様は自身も大変な中、当社の商品を使い続けてくれたこと本当に感謝しかありません。
本当にありがとうございます。このようにお客様から支えられて生きていることを切に実感した年でもあるし、お客様のためにできることをしようとさらに心に強く思った年でもあります。そのおかげで今年も前を向いて進めることができました。

スタッフたちにも感謝です。レストラン、カフェが運営できないとき、テイクアウトメニューやお届けメニュー、ビール部門も「蔵ウラー」を開発し、ビールのテイクアウトも開催しました。
その後、消毒液がたりなくなりそうだということで、ビールを蒸留し消毒液「アマビエ65」を開発、市内の学校や病院に配ることができました。さらに、そこからクラフトジン清庵-SEIAN-のブランドを立ち上げ、新商品を生み出しました。
各部門創造と工夫改善をどんどん行ってくれました。

また、自分の力の無さも痛感した一年でした。
コロナでレストラン、カフェの仕事が全くと言っていいほどなくなり、結局一年間を通じて昨年の半分の売上にも達しておりません。そん中、4月、5月にはパートさん達から私たちはもう年だから若い人に任せるからといって去っていた方々がいます。また、他のところで「社長パートを見つけたので、すみません」と言っていただいた方もいます。
今はレストランスタッフ、カフェスタッフは少人数で運営しています。全員の雇用の守ると言いつつ、結果的には全くできませんでした。これは、本当に申し訳ないと思います。また、自分自身のおごりや自分たちの過信に猛省した苦しい時間でもあります。会社のぜい弱さ、自身の非力さをまざまざと見せつけられた時間だったのです。
正直、パートスタッフさんから「他で仕事が見つかりました」と言われた時、ほっとした自分がいます。
会社を維持するということ、スタッフの生活を守るということの難しさ、大切さを震災の時より実感した一年でもあります。

ただ、その分、今より絶対いい会社にしないといけないと決断し、今年の中盤からは大改革を行っています。来年の3月までに、各部門新しいことにチャレンジが終わり生まれ変わっているはずです。特にレストラン部門は大改革です。今までの延長線上には何もない。これからの世嬉の一はさらにチャレンジし、失敗してもスタッフを守れる体力と新しい世界に順応できる力をつけなければならないと取り組んでいます。

震災からもうすぐ10年たちますが、また振り出しに戻って会社を作り替えている、そんなやる気に満ちた状態になりました。

今年は猛省の中で、人への感謝を深く感じる1年でした。そして変化しなければならないと強く感じることができた一年でした。だから、今までよりよい一年だったと思います。

なにかピンチになるとき、いつも舩井幸雄さんの言葉「過去オール善」という言葉を思い出します。今起こっている大変なことは未来がよくなるためにあるということです。10年後振り返ったとき、コロナ禍で今年、来年おこなったことのおかげで今がより良い状態であるといえる会社になると強く思うのです。

そんな思いをもって、すべての人に感謝「ありがとうございます。」と伝えたいです。本当にありがとうございます。

来年も未熟な会社ですがなにとぞよろしくお願いします。

——お知らせ—-

世嬉の一酒造は31日、元旦と休ませていただきます。2021年は1月2日から営業開始しします。

The Brewers Hiraizumiは、31日を休ませていただきます。元旦10時より営業開始します。

よろしくお願いします。



Posted by sekinoichi at 05:05