2026年03月11日(水)
東日本大震災から15年目 世嬉の一の現状と未来にむけて
東日本大震災から15年目 世嬉の一の現状と未来にむけて
拝啓 世嬉の一酒造の中庭では福寿草が咲き、小鳥たちも集まってきております。まだまだ事務所、レストラン内では暖房が必要な気温ですが、日に日にあたたかくなってきております。皆様のお住まいの場所ではいかがでしょうか。健やかにお過ごしのことと思います。
さて、日ごろより世嬉の一酒造をご支援、ご愛顧いただき本当にありがとうございます。震災からあっという間に15年の月日がたつのですが、おかげさまでスタッフ一同元気に過ごしております。世の中では震災ということが遠い昔のように言われますが、私はそれでいいと思います。当時二歳だった娘もあまり覚えていないようで、今は震災より受験勉強にいそしんでいます。震災の2か月後に誕生した娘も最近スマホを買ってもらい勉強よりスマホを楽しんでいるようです。世嬉の一酒造においては、震災後からビール工場は拡張され(河川工事とかぶったからですが)、製造量もふえ、今後ボトルビールから缶ビールへと取り組んでいます。また、同業者で行う恩送りの活動として東北魂ビールプロジェクトに取り組んでいます。清酒に関しては、敷地内に新工場を復活させ、さらにリブランドを行い、新しい清酒製造にトライしています。まだまだ認知度の低い清酒ブランドですが、地酒として地域に愛される酒を目指しています。郷土料理レストランや直売所はおかげさまで非常に好評で休みの日にはご予約いただかないとお待たせしてしまうくらいになりました。
私どもは皆様からご支援いただいたことや、応援していただいたことに対しての、感謝を忘れたことはありません。仕事ができなかったときのつらさや震災で崩れた工場を復旧、復興、発展させてきた努力の大変さも、皆様から支えられていると感じられたから乗り越えることができました。15年間は感謝に包まれた日々だったと思います。ありがとうございます。そして、最近入社してくるスタッフは震災時まだ学生だったため、先輩スタッフから当時の様子、特に皆様からご支援いただいたことを伝え続けています。震災の怖さ、大変さを伝えることも大切ですが、その後のご恩やご支援を伝え、人の輪の大切さや心のありようを伝えていくことが大切なのではと考えております。そして私たちは、今度何かあった際に困っている方にご支援できるよう会社としても力を蓄えていかなければと思っています。
昨今、世の中では紛争が発生し、〇〇ファーストということで隣人となにかと区別をつけるような風潮があることを見ると心が痛くなってしまいます。私たちは国内だけでなく様々な国の方々からご支援をいただいたことを覚えています。震災でつらい日々があったことも事実ですが、震災で多くの温かい心に触れることができたのも事実です。できればあの日の支え合う心を思い出し、競争より共創の世界が広がることを願っています。その意味でも先ほどお伝えしたように、スタッフたちと感謝を忘れず過ごすことで小さいけど世の中がよりよくなるよう努めていきたいと思います。
今年も3.11を迎え、スタッフとその時間帯に会社に訪れたお客様を巻き込んで避難訓練をしたいと思います。これからも何もないのが一番ですが、なにかあったとしても力づよく前をむいて進める企業にしていきます。
最期になりますが、いつも世嬉の一酒造をご愛顧いただき本当にありがとうございます。皆様のご多幸をお祈り申し上げます。
世嬉の一酒造株式会社 代表取締役社長 佐藤 航
Posted by sekinoichi at 11:27






