世嬉の一酒造

蔵元だより

大吟醸 世嬉の一 720ml

カテゴリー:100周年記念講演会/イベント

2019年03月11日(月)

東日本大震災8年目を迎えるに当たり、お客様へ感謝と決意

いつも当社を御愛顧いただき、本当にありがとうございます。

東日本大震災から8年目に入りました。震災の年に生まれた次女も今は小学一年生、元気に通学しております。また、当時3歳だった長女も小学校四年生です。当時の事はあまり覚えていないようですが、毎日家族が一緒にいて蝋燭の下でご飯を食べたのは覚えているようです。

不思議なことに私の娘たちは震災の年に生まれています。長女は岩手・宮城内陸地震の時、そして次女は東日本大震災の年に生まれました。どちらの地震の時もつらい時期ではありましたが、私にとってはかけがえのない命を授かった年であり、「震災に負けずに前を向いて頑張らなくては」と力をくれたのもこの二人の子供たちなので不思議なものですね。

そして、そんな家族とスタッフと共に元気に仕事ができ、平穏な日々をすごせるのも震災からずっと当社を支えていただいているお客様のおかげです。本当にありがとうございます。

 

震災の日の事は当時のスタッフは鮮明に覚えているようです。

瓦礫を集め、薪ストーブでまかないをつくった日々。また、物資を詰めてトラックで沿岸に援助に行った日々などを思い出します。ただ、少しづつ辛い思い出が少しづつ遠い思い出に変わりつつあるのも未来に向かって進んでいるおかげなのかもしれません。

しかし、当社では3月11日には毎年社員全員で避難訓練を行っております。当時、スタッフ達がパニックになってしまいお客様をきちんと誘導できなかったという猛省から、また震災から皆様にいただいているご恩を忘れないための大切な行事にしております。

 

8年という月日は世嬉の一を大きく変えた時間でもあります。

震災の翌年には先代から社長を引き継ぎました。

多くの若いスタッフも入社してくれました。

社内外に一緒に前を向く多くの仲間ができました。

ビール工場が河川工事にかかり引っ越しと共にちょっと拡張工事ができました。

世嬉の一としては初めて、新店舗ビアカフェを平泉町に出店しました。

いわて蔵ビールは国内だけでなく、海外にも販路は広がっています。

スタッフ中心にお客様還元イベント「いわて蔵ビール周年祭」「世嬉の一蔵祭り」を開催するようになりました。

昨年は当社の100周年記念事業をスタッフ中心に行いました。

8年目に向かう今年、やっと震災から行っていた全ての蔵の修復工事はひと段落します。

最も変わったのはスタッフのありようです。8年目の今は、16才から77才まで一緒に働く組織に変わったことです。若返りをおこないつつ、先輩方の力が発揮する会社になってきたと思います。

 

この8年間いろいろなことで悩み様々なことに躓き、多くの事を気づかされ、失敗しましたが、確実に前に進むことができました。様々な事があっても多くのお客様から支えられているからこそ前に進めます。本当にありがとうございます。

 

私が先代からこの会社の経営を引き継いだ時、一つの約束をしています。「この蔵の風景はこの地域の人のもの、たまたま世嬉の一が管理しているだけだから、借金してでも残せるなら残しなさい。」というものでした。確かにこの蔵は国の指定文化財、そして二度と作ることができない(技術的に、費用的に、法律的に・・・)蔵であることはわかりますが、経営者として修繕を行う事に迷いがなかったら嘘になります。一つくらい取り壊したら・・・と思うことが何回もありました。壊すのは簡単ですが残すことはなかなか難しいことです。

ただ、先代のいう蔵を守り、蔵を活かし、地域の人たちの記憶に残る風景を残すという事も大切なのかもしれません。先代が大切に守ってきたものの意味が少しづつわかるようになりました。先代は蔵だけに限らず、経済性と異なるものだけど目に見えにくい、心に大切な何かを世嬉の一として大切にしなさいという事を伝えたいのだと思います。最近その何かがやっと感覚としてわかってきた感じがします。

 

ただ、私たちの会社はまだまだ脆弱な地方企業。困難は多々ありますが、お客様と共に進んでいきたいと思います。

 

今後は、さらに、当社の名前の由来通り「世の人々が嬉しくなる一番の酒造り」を目指すと共に、皆様との繋がりを大切にしつつ、よりお客様が喜ぶサービス・商品づくりに努めていきます。そして私たちの活動がすこしでも地域に様々な形で貢献できるよう努力し続けます。

いつも変わらぬご愛顧本当にありがとうございます。今後とも何卒よろしくお願いします。

 

平成31年3月11日

 

世嬉の一酒造株式会社 代表取締役社長 佐藤 航

 

いつもご支援いただいている皆様へ

 

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震災当時の一コマ レストランの前での炊き出し風景

震災から2カ月後の家族写真



Posted by sekinoichi at 08:55

2019年03月04日(月)

100周年記念事業の総括

磐井川から見る世嬉の一。いつもこの眺めが大好きです。

磐井川は生物の躍動があり、今日も鷺が飛んでいました。

100年前も回りの風景が異なっているのでしょうが、磐井川と白壁の蔵はそのままあったのでしょうね・・・・

さて、今日は仙台の佐々木美織さん(当社の100周年記念事業を統括してくれたコンサルタント)と門傅さん(当社の動画を作って入れているカメラマン)が来てくれました。

100周年記念事業の振り返りを行い、個々人の考え方を映像に残そうと思ってのことです。

100周年記念事業は、美織さんに指揮をとってもらい、私は基本的に口出しせず、スタッフたちが作り上げ、成功させたイベントです。

1年かけてワークショップ、ディスカッション、リハーサルを行い、社長の私はお客様の挨拶だけを考えるというくらいな感じでスタッフ中心でお客様をお出迎えしイベントを行いました。

今後の世嬉の一が成長するためには、私が率先するより、スタッフが自主的に考え、楽しみ、企画し、実行することが大切だと思ったらです。

もちろん、先代、親族からはけっこう疑問視、反発がありましたが、見事成功しました。

ただ、この成功をその一時で終わらせるだけでなく、これから入る新しいスタッフたちにもやり方は別として映像で考え方、当社の仕事の仕方を伝えていきたいと思ったからです。

この100周年は面白い化学反応がありました。年配、先輩社員がリーダーとしてがんばったのはもちろんですが、普段静かな社員がイキイキと頑張って私たちの気づかなかった能力を発揮したことです。

当社に入ってくることはけっこう先輩に遠慮して(社風に課題があるのでしょうが・・・)静かな子が多いですが、遠慮せずどんどんやっていっていいんだよということも伝えていきたいです。

一人一人がイキイキわくわくする会社にしたいなぁと思っています。

そのちょっとした補助に、100周年を終えて、まだ見ぬ将来のスタッフに伝えたい映像の保存を今日からスタートします。

4月から入社するスタッフ。

最近の若い子は、条件ばかり気にしますが、もちろんそれは最低限必要ですが、給与がいいとか、楽だというところで選ぶのではなく、

自分の大切な時間をどうイキイキわくわく過ごせるか、ちょっと辛くても乗り越えることができる、そんな生き方を目指してほしく、

当社のスタッフの映像をつくってもらいます。

ちょっと・・・まとまりのない文章ですね・・・スミマセン。

今日もせきのいちは未来のために元気に営業しています。

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復活!周年ビール Dear BABY!!!限定発売

今年はDEARBABY復活して醸造しました。限定1000本です。現在予約受付中
 

 


新杜氏の新酒ができました。ぜひご堪能ください。

新酒のご注文はこちら

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新酒の酒粕(純米酒粕(板粕))販売しました。

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今年も完成しました。バーレーワイン(麦のワイン)

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Posted by sekinoichi at 05:45

2018年07月18日(水)

100周年記念事業~世嬉の一百年物語 郷土の食と文化を次世代へ~

7月17日、第二回目の100周年記念事業が行われました。

現在の社員が一年かけて考えて企画したイベントです。

イベント立上げの様子など動画にしております。ご覧ください。

第一回目の100周年記念事業は当社の相談役に「世嬉の一酒造百年物語 前編~蔵を守り、蔵を生かす~」という題名で講演していただきました。

実はこの100周年記念、かなりクローズな形で開催したイベントです。

本来なら、ホテルで鏡開き、当社の100年の映像、そした感動秘話、盛大に・・・みたいな感じなのでしょうが、実はそういうことに世嬉の一はまったく興味がなく、今回のイベントの目的は、

1.今までのお客様に感謝の気持ちを伝える

2.若手の成長を促す新たな場にする

3.今までの経営者の理念、考え方を学び、101年目および200年目に向けて今できることを行う

というような目的で行いました。

そのため、仙台のコンサルタント(?) 佐々木様をお迎えして、何度もワークショップを行い、社員(特に若手)中心にイベントを行いました。

講演会の内容だけ決めていました。

なぜ酒蔵である当社が餅やはっとの郷土料理を提供するレストランになったのか・・・

元専務に、調理場で総上がりや悩みなどそこから、元専務を中心にレストランを創っていったいきさつなど今のスタッフに聞いてほしかったのです。

講演会はスタッフにもお客様にも大変良いものになりました。

さて、どんなイベントだったかお伝えします。

まずは、受付・・・今回の講演会は大蔵の二階で行いました。

普段お客様が入らない、秘密の空間です。

普段、接客していないスタッフも京屋さんに作っていただいた法被を着て案内に出ています。

みな元気に挨拶している姿を見ると、ここまで来るのがすごく大変だったので非常に感動してしまいます。

大蔵の二階に講演会場をつくりました。

そして、最初は当社レストランスタッフの講演、専務について、レストランについて、リレー講演です。

最初ははしめさん、最古参のスタッフの一人。旅館業から当社のレストランに来て様々な事を思い出し話してくれました。若手スタッフへの考え方を伝えるのもいい機会です。

沼倉さんの講演、沼倉さんは当社で初めてイタリアンレストランをやった際に来てくれました。みんな知らないイタリアンレストラン立上げから辞める時までの秘話を話してくれました。

吉田さん、今は外販中心ですが、昔は和食厨房のスタッフとして入社、それまでの事を話してくれました。

岩渕さん、レストランホールリーダーですが、実は震災後に入社でした。震災前からだと思っていました。

彼女も世嬉の一で餅マイスターの話など、非常に面白かったです。

菊地さん、世嬉の一の初めての敷地外店舗、「The Brewers Hiraizumi」の立ち上げから現在まで・・・講演しました。

その後専務の講演会でした。

講演会がおわったら、世嬉の一の敷地内ツアー、過去から現在を伝えるツアーと現在から未来(これからどうする?)というツアーを行いました。

カフェ徳蔵を今後「嬉餅カフェ(kimochicafe)」にする予定を説明するスタッフ

ビールの新工場だけでなく蒸留も伝えるスタッフ

そして、売店、レストランなど紹介していきました。

それから懇親会・・・通常ならお客様をご接待するイベントですが、今回はお客様と一緒に楽しむがコンセプトでした。

若手のスタッフが考え調理した料理

料理の説明も若手が率先してやります。

名刺交換なども行いました。若手のスタッフもいい人と出会い、良い人生をおくってほしい。今回は、裏方ではなく、どんどん表で世嬉の一を支えてくれたお客様と接してほしい。そんな思いでイベントを行いました。

お客様も最後まで楽しんで帰っていただいたようです。

スタッフもやり切った感でいっぱいです。

100年目の節目というより、101年目に向けて、先代の考え方を踏襲しつつ新しい世嬉の一のスタートです。

今日も世嬉の一は未来に向かって元気に営業中です。



Posted by sekinoichi at 06:52

2018年05月20日(日)

100周年記念事業(世嬉の一酒造百年物語)前編~蔵を守り、蔵を生かす~

100周年記念事業 前編が開催されました。

スタッフが全員で考え、一緒に参加するイベント。

100周年祝賀会というよりワークショップ。

今回は、感謝をつたえ、共に(お客様もスタッフも一緒に)という形のイベントです。

まずは、相談役から蔵を守り、生かした経緯の公演をしていただきました。

いつもはスタッフがお茶を配ったり様々な事をしますが、一緒に聞いてもらいます。

当社の相談役はすでに77歳。

そして、初代経営者から現在の私まで知っている最後の人。

蔵の歴史、特に二代目が急に他界し、蔵を維持するのが困難な時(経営が破綻しそうな時に・・・)に、あえて蔵を残し、この蔵を活かした話をしていただきました。

特に今いるスタッフたちに知っていただきたく、講演を行ってもらいました。

ひとつひとつの事を思い出し、その当時のことを話す相談役はだんだん気分も昂揚しているようです。

この講演の中身は、今後入社するスタッフの勉強会資料として活用します。

また、講演の内容は冊子にしてお客様にお配りしたり、当社の社員の勉強用に使用します。

相談役の講演が終わったら、今度は蔵の修復をお願いしている渡辺設計事務所の渡辺様に蔵について話してもらいました。

当社の蔵のすばらしさだけでなく、蔵とは、なぜ蔵を残すことが大切で、かつ大変なのか・・・

渡辺先生の講演も熱が入り、スタッフたちにもとても良い学びになったと思います。

その後、スタッフたちが考えた蔵見学ツアー!お客様をお連れして、蔵の案内を行います。

今回のイベントは蔵を案内するスタッフ、説明するスタッフ。ベテラン社員ではなく、普段裏方や新人スタッフとして努力しているスタッフが担当します。

レストランホールを説明するスタッフ

売店を説明するスタッフ

カフェ徳蔵を説明するスタッフ

大蔵の二階も説明しました。普段はいらないところも説明することで100年の歴史を感じてもらいました。

そして、懇親会!

世嬉の一でははじめて全スタッフとお客様が一緒になって懇親会を行いました。

懇親会では、多くのお客様が楽しんでいますが、もう一つうちのスタッフにはミッションがあります。

名刺交換です。

普段、世嬉の一はどんなお客様と一緒になっているか知っていただくため、名刺交換をするようにスタッフに伝えました。名刺交換をしたことのないスタッフもいます。

今回のため、初めて名刺を持ったスタッフもいます。

お客様とお話しできないのではと心配もしました・・・

しかし始まってみると、最初は戸惑っていましたが、先輩スタッフが紹介したり、慣れてくるとどんどん名刺交換したり、会話もしっかりしています。

ビール工場で働く中澤さん、先輩土岐さんが手伝っています。

ブルワーズ平泉で働く、W佐藤さん。初めての名刺交換でもきちんとお店の説明をしています。

4月に入社したての今関さん、先輩菊地さんに教わりながら、きちんと世間話もしています。

厨房で働く小山さん、今回のため、名刺入れを準備し名刺交換をしています。

普段コミュニケーションが苦手な小岩さん、ビール工場で働いていますが、名刺交換の後も話をしっかりしています。

うちのスタッフには何人か障碍者手帳をもっている子もいます。

でも誰もわかりません。なぜならイキイキと働いているからです。

今回のイベントも一人一人大変だと思います。でもそうなると誰もかわりません。

社会は障害者手帳を与えるかもしれませんが、一人一人は個性があり世嬉の一の一員として頑張っています。

こういう会社にしたかったんだなぁと感動して私は懇親会の様子をみていました。

郷土料理も好評のようです。

懇親会もあっという間に終わってしまいました。

最後にみんなでお見送り、お客様の笑顔、スタッフ一人一人のやり切った笑顔。

自分たちでいうのもなんですが、本当にいいイベントでした。

100周年記念、だけど、これは200年目の第一歩!素晴らしい1日がスタートしました。

世嬉の一は100年に感謝とこれからのワクワクする未来に向けてすべてのスタッフと一緒に元気にスタートしました。

 

 



Posted by sekinoichi at 02:13