世嬉の一酒造

蔵元だより

大吟醸 世嬉の一 720ml

アーカイブ:2019年3月

2019年03月12日(火)

今年も避難訓練を行いました。(東日本大震災の教訓)

世嬉の一ではやっと梅が咲き始めました。

東日本大震災が起こった3月11日14時46分に合わせて毎年当社では避難訓練を行っています。

8年前にはちょうどレストランでは保育園の卒園後のパーティーが親子で行っていました。

また、カフェでは女性が二人コーヒーを飲んでいました。

46分震災が起こり、大きな揺れの中、お客様はパニックになり窓から逃げようとする人、動けなくなる人、道路に飛び出す人などいました。

スタッフ達も慌てていて、その場で震えている人、逃げている人などいました。

私は、お客様に大きな声を出してでも落ち着かせ、中庭に誘導したのを覚えています。

その間に、石蔵の意思が崩れ落ちたり、土壁の土の塊が落ちてきたりとしているので、きちんとした避難ルート以外で逃げるとかなり危なかったです。

幸いにもけが人は誰も出なかったのですが、お客様、スタッフに怪我がなかったのですが、会社としては猛省すべきことでした。

私自身は、実は震度5,6というのは東日本大震災で3回目(宮城県沖地震震度5、岩手宮城内陸地震 震度6、10年ごとに大地震が一関には来ています。)でしたので、スタッフやお客様にどうするかというのは慣れていたのですが、正直、私一人で見れる範囲を超えるようになっていましたので、焦りました。

スタッフお客様を非難させた後に、90歳のばあちゃんと3歳の子供をつれて身重な家内がはだしで避難してきているのを見て、家族を守れなかったのではとそっとしました。

そんなことから毎年避難訓練を行っています。

その時間にいるお客様も含めて一緒に行っております。(もちろん、お客様に事情をご説明して参加してもらうのですが・・・)

今年は、地震発生を14時40分、揺れが収まったと仮定して、そこから避難、安全確認まで1分50秒でした。

年々早くなっています。避難訓練は当社のスタッフは本気で行います。笑顔のもの、無駄話をしている人など誰もいません。

スタッフたちと訓練は真剣に、本番は心に余裕をもってできるように、本気で訓練やろうと言っているので・・・

そして課題も出し合います。

やはり震災後補強をしているとはいえ、100年たった建物です。どういう危険があるか消防の人と話をして避難計画を立ててもらっています。

万が一がいつ起こるかわかない今、若いスタッフから年配のスタッフまで、自分とお客様を守れる体制は整えていきたいものです。

今日も世嬉の一は元気に安全に営業中です。

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Posted by sekinoichi at 10:22

2019年03月11日(月)

東日本大震災8年目を迎えるに当たり、お客様へ感謝と決意

いつも当社を御愛顧いただき、本当にありがとうございます。

東日本大震災から8年目に入りました。震災の年に生まれた次女も今は小学一年生、元気に通学しております。また、当時3歳だった長女も小学校四年生です。当時の事はあまり覚えていないようですが、毎日家族が一緒にいて蝋燭の下でご飯を食べたのは覚えているようです。

不思議なことに私の娘たちは震災の年に生まれています。長女は岩手・宮城内陸地震の時、そして次女は東日本大震災の年に生まれました。どちらの地震の時もつらい時期ではありましたが、私にとってはかけがえのない命を授かった年であり、「震災に負けずに前を向いて頑張らなくては」と力をくれたのもこの二人の子供たちなので不思議なものですね。

そして、そんな家族とスタッフと共に元気に仕事ができ、平穏な日々をすごせるのも震災からずっと当社を支えていただいているお客様のおかげです。本当にありがとうございます。

 

震災の日の事は当時のスタッフは鮮明に覚えているようです。

瓦礫を集め、薪ストーブでまかないをつくった日々。また、物資を詰めてトラックで沿岸に援助に行った日々などを思い出します。ただ、少しづつ辛い思い出が少しづつ遠い思い出に変わりつつあるのも未来に向かって進んでいるおかげなのかもしれません。

しかし、当社では3月11日には毎年社員全員で避難訓練を行っております。当時、スタッフ達がパニックになってしまいお客様をきちんと誘導できなかったという猛省から、また震災から皆様にいただいているご恩を忘れないための大切な行事にしております。

 

8年という月日は世嬉の一を大きく変えた時間でもあります。

震災の翌年には先代から社長を引き継ぎました。

多くの若いスタッフも入社してくれました。

社内外に一緒に前を向く多くの仲間ができました。

ビール工場が河川工事にかかり引っ越しと共にちょっと拡張工事ができました。

世嬉の一としては初めて、新店舗ビアカフェを平泉町に出店しました。

いわて蔵ビールは国内だけでなく、海外にも販路は広がっています。

スタッフ中心にお客様還元イベント「いわて蔵ビール周年祭」「世嬉の一蔵祭り」を開催するようになりました。

昨年は当社の100周年記念事業をスタッフ中心に行いました。

8年目に向かう今年、やっと震災から行っていた全ての蔵の修復工事はひと段落します。

最も変わったのはスタッフのありようです。8年目の今は、16才から77才まで一緒に働く組織に変わったことです。若返りをおこないつつ、先輩方の力が発揮する会社になってきたと思います。

 

この8年間いろいろなことで悩み様々なことに躓き、多くの事を気づかされ、失敗しましたが、確実に前に進むことができました。様々な事があっても多くのお客様から支えられているからこそ前に進めます。本当にありがとうございます。

 

私が先代からこの会社の経営を引き継いだ時、一つの約束をしています。「この蔵の風景はこの地域の人のもの、たまたま世嬉の一が管理しているだけだから、借金してでも残せるなら残しなさい。」というものでした。確かにこの蔵は国の指定文化財、そして二度と作ることができない(技術的に、費用的に、法律的に・・・)蔵であることはわかりますが、経営者として修繕を行う事に迷いがなかったら嘘になります。一つくらい取り壊したら・・・と思うことが何回もありました。壊すのは簡単ですが残すことはなかなか難しいことです。

ただ、先代のいう蔵を守り、蔵を活かし、地域の人たちの記憶に残る風景を残すという事も大切なのかもしれません。先代が大切に守ってきたものの意味が少しづつわかるようになりました。先代は蔵だけに限らず、経済性と異なるものだけど目に見えにくい、心に大切な何かを世嬉の一として大切にしなさいという事を伝えたいのだと思います。最近その何かがやっと感覚としてわかってきた感じがします。

 

ただ、私たちの会社はまだまだ脆弱な地方企業。困難は多々ありますが、お客様と共に進んでいきたいと思います。

 

今後は、さらに、当社の名前の由来通り「世の人々が嬉しくなる一番の酒造り」を目指すと共に、皆様との繋がりを大切にしつつ、よりお客様が喜ぶサービス・商品づくりに努めていきます。そして私たちの活動がすこしでも地域に様々な形で貢献できるよう努力し続けます。

いつも変わらぬご愛顧本当にありがとうございます。今後とも何卒よろしくお願いします。

 

平成31年3月11日

 

世嬉の一酒造株式会社 代表取締役社長 佐藤 航

 

いつもご支援いただいている皆様へ

 

——

震災当時の一コマ レストランの前での炊き出し風景

震災から2カ月後の家族写真



Posted by sekinoichi at 08:55

2019年03月09日(土)

東北魂ビールプロジェクトに多くのお客様ご来店ありがとうございます。

3月5日 代官山のスプリングバレーブルワリーにて第11回 東北魂ビールプロジェクトのお披露目会を開催しました。

東北魂ビールプロジェクトとは、2013年8月にスタートしたクラフトビールメーカーの勉強会です。この勉強会のきっかけは東日本大震災で被災したクラフトビールメーカーが全国の様々な人にご支援をいただきなんとか復興してきたとき、何か私たちでお返しできないかと悩んでいたのがきっかけです。この勉強会のスタートとなった秋田県あくらビール(醸造長が宮城県気仙沼市出身でご実家が流されてしまいました)福島県 福島路ビール(放射能の風評被害で大変でした)岩手県 岩手県いわて蔵ビール(地震により工場が破壊され2か月操業できませんでした。)そんな3社があつまり、ご恩をいただいたお客様に何を返すか相談した結果、ビールの品質を向上させ、おいしいビールをお客様に提供することしかないと考えました。そこで、3社のそれぞれもっている経験、知識、ノウハウなどをオープンにし3社でビールをつくる勉強会をスタートさせました。

その後様々な東北のブルワリーが参加したいと申し出ていただき、現在は10社程度になった勉強会です。また、当初は東北のブルワリーだけでそれぞれの経験と知識、ノウハウの共有だけでしたが、キリンビール仙台工場様、スプリングバレー様がこの活動に興味を持っていただき、ビールの科学的分析をしていただくことで、カンと経験+数値による客観的な分析も可能になりました。おかげで飛躍的にそれぞれのブルワリーの技術が向上しました。

通常の東北魂ビールプロジェクトの活動は、課題や疑問をもっているブルワリー(ビール工場)に集まりディスカッションしながら1つのビールを醸造し、そのやり方を検証したり、完成したビールを分析したりすることで解決していきます。完成したビールは、東北魂ビール●●として、販売します。

しかし、年に一回だけ、同じビールスタイル、同じレシピ(製法)、同じ原料で醸造し、完成したビールを比較分析します。同じ条件で行うので、それぞれのブルワリーの製造の特徴が出てきます。それが、今回のイベントになります。

このお披露目会は3部構成で行いました。

第一部はブルワー(醸造士)だけの集まりです。ブルワーだけが集まりそれぞれのビールの官能評価と数値分析の結果、それぞれのブルワーの長所と課題を見つけます。それぞれのブルワーは次回からの醸造に活かします。

第二部はマスコミの方々にお伝えする時間です。東北魂ビールプロジェクトの説明、そして各々のブルワリーに脚光があびるようにプレスリリースします。ブルワーは工場に閉じこもりなかなか表に出ないときが多いです。そのため、このような場をもうけました。

第三部はお客様と交流です。お客様にそれぞれのビールを飲み比べてもらい感想を直にお聞きすることでブルワーたちのやる気と課題が見えてきます。もちろん一緒に飲みますので楽しんで行うことでもあります。

昨年から開催したイベントですが、昨年よりさらにお客様がお越しいただき本当にありがたいです。全部で100名以上のお客様がきていただきました。

おかげさまで今年も無事にそして楽しくイベントを行うことができました。

このイベントを企画・協力していただいたスプリングバレーブルワリー様、キリンビール仙台工場様、そして多くのお客様に感謝します。

今日も世嬉の一はみなと協力して元気に営業中です。

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Posted by sekinoichi at 12:12

2019年03月04日(月)

100周年記念事業の総括

磐井川から見る世嬉の一。いつもこの眺めが大好きです。

磐井川は生物の躍動があり、今日も鷺が飛んでいました。

100年前も回りの風景が異なっているのでしょうが、磐井川と白壁の蔵はそのままあったのでしょうね・・・・

さて、今日は仙台の佐々木美織さん(当社の100周年記念事業を統括してくれたコンサルタント)と門傅さん(当社の動画を作って入れているカメラマン)が来てくれました。

100周年記念事業の振り返りを行い、個々人の考え方を映像に残そうと思ってのことです。

100周年記念事業は、美織さんに指揮をとってもらい、私は基本的に口出しせず、スタッフたちが作り上げ、成功させたイベントです。

1年かけてワークショップ、ディスカッション、リハーサルを行い、社長の私はお客様の挨拶だけを考えるというくらいな感じでスタッフ中心でお客様をお出迎えしイベントを行いました。

今後の世嬉の一が成長するためには、私が率先するより、スタッフが自主的に考え、楽しみ、企画し、実行することが大切だと思ったらです。

もちろん、先代、親族からはけっこう疑問視、反発がありましたが、見事成功しました。

ただ、この成功をその一時で終わらせるだけでなく、これから入る新しいスタッフたちにもやり方は別として映像で考え方、当社の仕事の仕方を伝えていきたいと思ったからです。

この100周年は面白い化学反応がありました。年配、先輩社員がリーダーとしてがんばったのはもちろんですが、普段静かな社員がイキイキと頑張って私たちの気づかなかった能力を発揮したことです。

当社に入ってくることはけっこう先輩に遠慮して(社風に課題があるのでしょうが・・・)静かな子が多いですが、遠慮せずどんどんやっていっていいんだよということも伝えていきたいです。

一人一人がイキイキわくわくする会社にしたいなぁと思っています。

そのちょっとした補助に、100周年を終えて、まだ見ぬ将来のスタッフに伝えたい映像の保存を今日からスタートします。

4月から入社するスタッフ。

最近の若い子は、条件ばかり気にしますが、もちろんそれは最低限必要ですが、給与がいいとか、楽だというところで選ぶのではなく、

自分の大切な時間をどうイキイキわくわく過ごせるか、ちょっと辛くても乗り越えることができる、そんな生き方を目指してほしく、

当社のスタッフの映像をつくってもらいます。

ちょっと・・・まとまりのない文章ですね・・・スミマセン。

今日もせきのいちは未来のために元気に営業しています。

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Posted by sekinoichi at 05:45

2019年03月02日(土)

蔵元レストラン 世嬉の一がずいぶん掲載されました。ありがたいことです!広がるもち文化

新幹線に乗ったら、当社「蔵元レストラン 世嬉の一」特集か!!!と思うくらいの記事にびっくり。

まず表紙が当社の果報餅膳ではないですか!!!

JR東日本のトランヴェールで一関のもち食文化を取材していただいた記事です。

この絵欲しいですね~

中の記事も当社の果報餅膳、もちフォンデュや、餅つき体験、餅本膳体験など掲載されております。

ぜひ東北新幹線に乗ったらご覧ください。

 

また、もう一冊!

AirDOの機内誌にも掲載されました!

もち、ジャズ巡礼ということで、蔵元レストラン世嬉の一とジャズ喫茶ベイシーが掲載されています。

すごいですよね。

当社の先代(三代目 佐藤 晄僖とその妻 紘子)は、一関に名物がすくない、一関の人が自慢是できるものをと考え、この地域に残っていた文化、もち食文化に注目しました。

それから30年、この雑誌にも掲載されている佐藤育郎先生や、農協さん、もう引退した市役所の方々の皆様とずーっと餅で町おこしをしてきました。

最初は、もちなんか・・・という人も大勢いたそうです。

餅でレストランやるなんて・・・という人も多かったです。

また、当社のレストランは当初懐石料理だったのですが、餅料理を出すと行ったときに料理長はじめみんなが総上がり(退職)したそうです。

それでも先代紘子が中心となり、調理場を切り盛りし、郷土料理・餅料理のレストランとして続けていました。

今はもち食文化がさまざまなところに掲載され、広まっています。

そして町が活性化しています。先代やその仲間の方々に感謝です。

私たちはそれを受け継ぎさらに大きくなるよう努力しようと思います。

今日も世嬉の一はもち食文化を伝え元気に営業中です。

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Posted by sekinoichi at 04:48