2022年11月11日(金)
第17回東北魂ビールプロジェクトを開催しました~@石巻市 イシノマキホップワークス
毎日気持ちの良い日が続いている世嬉の一です。
11月9日~10日は、第17回東北魂ビールプロジェクトを開催させていただきました。
今回は、宮城県石巻市にある新しいビール会社「イシノマキホップワークス」で開催しました。
東北魂ビールプロジェクトとは・・・
東北魂ビールプロジェクトとは、2012年11月にスタートしたプロジェクトです。東日本大震災で多くの方々から「いわて蔵ビール」や「福島路ビール」「秋田あくらビール」に沢山のご支援をいただき、私達は存続することができました。しかし、お返しするにも私達自身が零細企業のため、なにかできることはないかと思案した結果、それぞれの技術や経験をオープンにして、ビール品質を向上することで御礼に変えようということになり、三社でスタートしたのがきっかけです。
その後、東北から世界的に評価されるビールを醸造できるようになろう、この地で飲むビールは美味しいビールになるようにしようということで定期的な勉強会になりました。
この10年間で多くのブルワリーが参加希望が出てきて、基本的にオープンな勉強会なのでどんどんブルワリーが増えたという結果になりました。
また、途中からキリンビール仙台工場様やキリンビールのクラフトビール部門スプリングバレーブルワリー様も参加していただき、科学的分析手法を用いてアドバイスを頂いたりディスカッションできたりしています。そのおかげで一気にアカデミックな勉強会になりました。
今回も初めてのブルワリーも参加してスタートしました。
今回参加のブルワリーは・・・
青森県:奥入瀬ビール
岩手県:ズモナビール、いわて蔵ビール、ノイモンドブルーイング
宮城県:ブラックタイドブルーイング、イシノマキホップワークス、ガル屋、希望の丘醸造所(牛タン利久)
秋田県:田沢湖ビール、秋田あくらビール
福島県:福島路ビール、ホップジャパン、南会津マウンテンブルーイング、半田銀山ブルーイング、
山形県:米沢ジャックスブルーイング
宮城県:キリンビール仙台工場
東京・京都:スプリングバレーブルーイング
17社が参加していただきました。
初日の様子
初日に行うのは、勉強会です。各社がキリンビール仙台工場様にお願いして、事前にビールのオフフレーバーや発酵度など科学分析したデータと実際にテイスティングして課題とかをディスカッションするパートです。
クラフトビールブルワリーはほとんど独学で行っている場合と、少人数で行っている場合があります。また、経験と醸造勘は育成されますが、高額な分析機器があるわけではないので、科学的知見がなかったりします。ですので、このようなブルワーだけの会は本音がでて普段の疑問がでて活発になります。
今回初めて参加したブルワリーの方は結構緊張していましたが、あとでお話を聞くとすごくよかったと話されていました。
ブログでは書けませんが、本当に細かい質問から実質的なもの、本質的なもの・・・数値データから見たもの、試飲した結果の質問など、様々な話がでて本当に良かったです。
そして、次の日に仕込むビールの打ち合わせを行います。明日みんなで醸造するビールのレシピ決めですね。
それが終わったら・・・恒例の懇親会です。これが熱い!
これは乾杯直後ですので・・・静かそうですが・・・実際にスタートすると、ブルワリーが入り乱れて、様々な話をしていました。
盛り上がって・・・・結局二次会に・・・明日早くから醸造ですが・・・
でもブルワー同士の話は本当につきないので面白いです。
2日目!共同醸造!
2日目は朝から一緒に醸造を行います。今回の醸造は「ベルジャンスタイルホワイトエールです」
フレッシュホップを使用しつつ、オーツ麦、香辛料(コリアンダー、オレンジピール)などを使用するビールです。
今回の仕込は500L仕込を2回の1000L仕込みです。
イシノマキホップワークス様は、別組織でイシノマキファーム様で農福連携のホップ生産を行っています。そのため、非常にフレッシュなホップを使うことができます。
今回、通常、煮沸時に入れるホップを麦芽と一緒に入れようということになりました。こうすることで、ホップの香りの立ち方が変わるそうです。
この写真は、みんなでホップの毬花を手で粉砕しているところです。粉砕することでホップの香り成分が抽出しやすくなります。
私も初めてでしたが、これを麦芽と一緒に入れます。
ブルワーたちも初めての経験でいい顔になっています!
私も初めての体験で、どんなビールができるか楽しみです。完成は1か月後にしか結果はわかりませんが・・・
無事糖化も終わりいい麦汁ができました!岡工場長も満足顔です。
さらに煮沸時には、コリアンダーシードとオレンジピールを入れます!
いい感じで出来上がりそうです。
ビール自体は12月に出来上がります。そして、今後、この日に醸造したレシピを基に各社で醸造して、さらに分析ディスカッションするということを行います。
ブルワーたちもみんなで満足の勉強会でした。
世嬉の一は今日も競争ではなく、共創で元気に営業中です!
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Posted by sekinoichi at 05:00