世嬉の一酒造

蔵元だより

大吟醸 世嬉の一 720ml

カテゴリー:酒蔵復活プロジェクト

2023年10月03日(火)

41年ぶりの自社敷地内での製造の清酒を発売開始しました。

地元の新聞の一面に掲載された記事です。当日は、当社に沢山の方がお求めに来ていただきましたが・・・正直自社店舗ではしばらく販売しない方針ですので、お近くの酒屋さんをご紹介しました。
自分たちが作った清酒、味には自信があり、スタッフたちにも1本づつ記念に持ち帰ってもらい、これからだという気合も入っているのですが・・・

心の中では、本当に私たちのお酒は地元の方々に評価されるだろうか・・・味は大丈夫だろうか・・・不安でいっぱいの日々でした。

まずは数日前、お付き合いのある地元の3つの酒屋さんにサンプルとして持っていきました。

地酒に詳しい3人の酒屋様に試飲していただき、ドキドキしていましたが、お墨付きをいただきました。さらに、まだ発売前に試飲会として、地元の飲食店 「喜の川」様に地酒好きな方々が10名位あつまり試飲していただきました。そこでも評価を得て満を持しての販売。

それでも販売日にはどう評価されるか心配でしょうがなかったです。20年前に初めていわて蔵ビールを醸造して出荷した時の様でした。

当社では昨年11月に新工場ができ、清酒も自社工場での製造にシフトしました。それから約10か月でやっと市販できるお酒ができました。

自社工場を作りたかったのは実は41年前・・・祖父が急逝し、父が世嬉の一を継いだときには、倒産寸前の会社でした。父は共同醸造(他社にOEM的に生産依頼)することで会社を存続し、蔵を残し活用して今の世嬉の一の土台を作ってくれました。父自身も酒蔵復活を考えていましたが、倒産しそうな会社を何とか維持し、次につなげることで精いっぱいだったようです。ただしその間に、今の会社の推進力となっている「クラフトビール いわて蔵ビール」の立ち上げや、もち食文化の発信の店舗「郷土料理レストラン世嬉の一」などを設立していました。

私が実家に帰った20年前、酒蔵復活を計画し、なんどかチャレンジしたのですが、岩手宮城内陸地震、東日本大震災、コロナ過と物理的・経済的なダメージがあり、その都度頓挫していきました。

最後はコロナ過に補助金の手助けもありつつも、会社の業績は最悪の時期だったので、「エイ・ヤ!」と気合で作った工場です。ただ、20年間ビール醸造の経験や、この間に様々な酒蔵を見学して考えていたことから・・・ある程度夢の形ができた酒蔵でした。

今後世嬉の一は2つのブランドで展開しようと思っています。

1つは、今の世嬉の一をリブランドする世嬉の一ブランドです。

「世の人々が嬉しくなる一番の酒造りを目指しなさい」と閑院の宮様に命名されたお酒のとおり、この地域だけでなく全国、世界を見て醸造していこうと思います。

そしてもう一つが「横屋」ブランド

弊社の創業期の屋号「横屋」を使用したブランドです。横屋の文字は蔵の奥にあった古い前掛けの文字をトレースしてラベルにしてもらいました。

この「横屋」はラベルにも「地元酒屋専用」と記載しています。地元で流通する限定酒にしようと思っています。

父が地域を活性化する方法に「小さな経済循環」が必要と話していました。地元の酒販店から販売していただくことで、本当に小さい経済循環ができると考え、このブランドは地域限定にしています。

当社の直売所にもおいておりません・・・

酒屋さんから地域の飲食店に納入され、地域の人々が楽しんでもらえるお酒に成長させようと思いました。なので・・・価格もかなりリーズナブル!ある酒屋さんからこの価格で大丈夫、いつまでつづけるの?と聞かれました。もちろん数年間はこの価格で頑張ろうと思っています。

なぜなら、地域に愛される「地酒」に成長してほしいからです。「地酒 横屋(よこや)」・・・自分の中での定義が地酒って、「安くて美味しくていつも飲む酒」と考えています。

だから、まずは価格を抑えようと思い、原価を考えず値付けしています。

ただ、地域の酒屋さんにお届けするので、物流コストがかかりません。箱も別売りです。ラベルも1枚。余計な飾りもつけず、4種類だけ・・・でも味はしっかりしています。

これから一関で成長してもらいたいブランドだからやせ我慢して今は皆様に愛されるお酒にします。

実は安いから美味しくないといわれたくなく、搾ったときに「あらばしり部分」と「中どり部分」しか使いません・・・これは酒を絞ったときにあまり圧力を加えず出てくる美味しい酒だけを提供するようにしたのです。「責め」といわれる最後のギューッと絞った部分は雑味も多いので、「横屋ブランド」の料理用の酒として別にしています。これも私の意地?やせ我慢?

ただただ、製造と販売を行る事で日々楽しんでいます。

来週から「世嬉の一ブランド」も醸造開始します。41年目の酒蔵復活に当たり、まずは地元を大切にしたいと思い、「横屋ブランド」から発売開始しました。

ただ、多くの投資と費用をかけていますので・・・ちゃんと世嬉の一ブランドも軌道にのせ、スタッフと次の10年をつくっていかないといけません。

これから益々楽しみです。

ぜひ、一関にお越しの際は、居酒屋などで「横屋」を見かけたらぜひ楽しんでみてください。

今日も世嬉の一は地元を愛し、新たなチャレンジを行い元気に営業中です。

———–PR—————

地酒横屋を10月よりリリースします。限定1200本です。

今年もできました!フレンチやイタリアンにあう、トマトエール

こちらからご注文できます。ワンカップ、300mlのテイスティング容量もありますよ。

WBA2021-2022、二年連続世界1位受賞、特別セット販売中!人気のセットです!



Posted by sekinoichi at 06:35

2023年09月28日(木)

横屋ブランドで純米吟醸づくりはじめました!

いまかいまかと園児たちの稲刈りを待つ、愛心幼稚園のもち米田んぼです。

今週末に園児たちが来ます。

さて、朝から換気扇から白い煙がでています。

いい香りです。お米の香りです。

屋内では朝早くからお米を蒸していました。吟醸酒の酒母を造るためです。

今回使用するのは、一関産のヒトメボレ!ご飯のお米ですね。いい香りです。精米歩合50%と大吟醸並みに削って醸造しています。

横屋ブランドの純米吟醸酒を醸造するためです。「横屋」ブランドでは岩手県限定流通で醸造しているブランドです。地酒として美味しく安いお酒をつくるため、近くの酒屋さんにだけおろそうと思います。(送料がかからないため・・・)

当社で40年ぶりの酒蔵復活として、共同醸造から自社醸造に切り替えを行いました。そこで、当社から2ブランドのお酒を今後醸造しようと思います。
1つは、世嬉の一ブランドのお酒。現状の世嬉の一をリブランドし、より高品質のお酒の醸造を目指します。2つ目は、「横屋」当社の屋号からとったお酒です。地域内で主に飲んでいただきたいという思いから、お取引する酒販店様は地元限定(岩手県内)とし、リーズナブルな価格でご提供するお酒として誕生します。リーズナブルといいつつも、醸造は大吟醸並みの醸造を行いしっかりとした品質のお酒をおつくりします。
この度、40年ぶりの復活の酒として、10月2日より「純米酒 横屋」および、「スパークリング純米酒 横屋」を提供スタートします。横屋ブランドは地元酒販店限定商品となっております。ぜひ、この機会に唯一、旧一関の酒蔵の地酒をよろしくお願いします。

そして、吟醸づくりは、そのまま進んでおり、

酒母(しゅぼ)を醸造しています。この酒母がしっかり酵母数を増やすことで、本仕込の添え仕込み、仲仕込み、留め仕込みがうまくいきます。

今回もこれが楽しみです。

同時に、添え、仲、留めで使用する、麹をつくりました。ツキハゼと言って、麹の量を少なくして綺麗に醸造します。

いい感じで出来ました。

こちらが来月できる予定です。

頑張って醸造します。

今日も世嬉の一は元気に営業中です。
———–PR—————

地酒横屋を10月よりリリースします。限定1200本です。

今年もできました!フレンチやイタリアンにあう、トマトエール

こちらからご注文できます。ワンカップ、300mlのテイスティング容量もありますよ。

WBA2021-2022、二年連続世界1位受賞、特別セット販売中!人気のセットです!



Posted by sekinoichi at 04:49

2023年09月18日(月)

初めての清酒イベント!大好評で終わりました。ありがとうございます。

世嬉の一では、萩の花も咲き始め、朝夕は秋の涼しさがありますが・・・日中はいまだに30℃越え。このような年は生まれて初めてですね~

さて、9月16日、岩手県酒造組合で初めて全蔵集まってのイベントを開催しました。と同時に世嬉の一酒造としても酒のイベントは初めて参加しました。

開催場所は盛岡駅前!

21蔵集まりブースを作ります。あまり酒のイベントに出ていない私たちは、控えめにブーズを作ったのですが・・・どうやら一番ごちゃごちゃ?目立っていたような・・・(スミマセン、岩手県最小の酒蔵(清酒出荷量ベース)なのに・・・)

ビールブースと比較して電飾もつけず・・・シンプルにしたのですが・・・皆様、ボトルだけで・・・

やはり清酒は中身勝負でブースはあまり必要ないのかなぁ?

ちょっと場違いな感じも受けつつもイベントがスタートしました。

スタートしたら、大行列のお客様!びっくりしました。特に有名な赤武さんのブースはずっと行列でしたね~

私達はまだ販売していないお酒を試飲してもらおうと、地酒 清酒「横屋」の特別純米酒と世嬉の一泡酒と、新酒だけだと不安だったので・・・共同醸造の純米吟醸世嬉の一の三種類をお持ちしました。

そしたら、何度もおかわりする方、これ売っていないの?と何度も聞かれる方・・・沢山いました。

ビックリです。正直、ビールイベントだと強気で行くのですが、日本酒は初めてでまだ岩手県内で購入するところがないので・・・というか、まだ販売もしていないのでドキドキで試飲してもらいました。

すごい反響で本当に嬉しかったです。

特別純米酒 横屋の方は、酸もたっており、料理にあうという評価です。

また、世嬉の一 泡酒(スパークリング清酒)は、甘すぎず、スパークリングワインの様に飲みやすいと評判でした。

何度もお替りする人、さらに後日、世嬉の一まで来ていただき、販売していないか聞いてくれる人。本当に嬉しいです。

まだまだ自信をもって・・・ではないですが、これから醸造をやっていくうえで後押しになりました。

横屋、スパークリングとも10月1日に販売できるよう努力します。

何卒よろしくお願いします。

今日も世嬉の一は元気に営業中です!

———–PR—————

地酒横屋を10月よりリリースします。限定1200本です。

今年もできました!フレンチやイタリアンにあう、トマトエール

こちらからご注文できます。ワンカップ、300mlのテイスティング容量もありますよ。

WBA2021-2022、二年連続世界1位受賞、特別セット販売中!人気のセットです!



Posted by sekinoichi at 06:23

2023年09月08日(金)

ビールイベントが終わり、吟醸づくりにチャレンジしています!

怒涛の8月も終わり、9月に入りました。確かに朝夕は涼しくなり、秋の虫の音が聞こえてきますが・・・まだまだ日中30度越え・・・地球環境も意識していかないとと思う9月になりました。

さて、大きなビールイベント等も終わりました。お米もできてきて、日本酒づくりも本格的になってきました。

やっと特別純米酒のづくりが完成が見えてきたとき・・・新入社員の佐藤央さんと純米吟醸づくりにチャレンジしました。

まずは、吟醸用の麹造りです。通常の純米酒より種麹の量を減らして繊細に麹の発育を促します。緊張しますね。

まずは、洗米と深しです。

通常だと、前の晩に洗米して次の日に蒸かすのですが、今回は、ちょっと他の作業の都合上、洗米して1時間後にそのまま蒸かしました。どうなるかなぁと思ったら、今までで一番いいではないですか!?なんでかあとで先生に聞いてみます。

いい感じで蒸かしができたので、その後、冷まして米の粗熱を取ります。

そして、麹室に引き込みます。

米のさばき(ばらばら感)もよくいい感じでした。

いつもの1/3くらいの量の糀をふりかけ、糀造りが始まりました。

正直、当社の造りはすべて大吟醸と同じつくりなので、手間がかかります。でもいい感じの麹ができてきました。ツキハゼ糀です。

今後これで純米吟醸の醸造をスタートさせます。来週、ジョバンニの調べという岩手県独自の酵母があるので、そちらで仕込みます。

明日は純米酒のボトリングがスタートします。

今後、世嬉の一の新しいお酒が世にでるようになります。

世嬉の一は今日も醸造に力を入れて元気に営業中です。

 

—PR—-

今年もできました!フレンチやイタリアンにあう、トマトエール

こちらからご注文できます。ワンカップ、300mlのテイスティング容量もありますよ。

WBA2021-2022、二年連続世界1位受賞、特別セット販売中!人気のセットです!



Posted by sekinoichi at 03:51

2023年08月12日(土)

酒蔵復活、地酒復活に向けてやっと進みだしています。

暦の上では立秋が過ぎ、秋のはずですが、猛暑、酷暑の日々ですね。当社にガスを納品していただいている社長さんが大切に育てている、サギ草が今年もレストランの前に飾られました

 

本当にサギが飛んでいるようできれいな花ですね。

さて、酒蔵復活プロジェクト、地酒復活プロジェクトですが・・・工場ができ、酒造りはスタートしているのですが、1本も外販していません。初仕込みはお世話になった方やクラウドファンドの返礼で使い、2本目、3本目の仕込は見事に失敗・・・今4本目の仕込をしているところです。

留作業後、8日目を無事にすぎ、今のところ順調になってきました。

6月に新人さん佐藤央さんが入社してきてくれたのが、すごい良い方向にいっているからでしょう。

彼は2年間長野の酒蔵で糀をつくっていた経験もあります。なにより、一人で醸造していたのが、二人になることですごく良い効果がでています。私がばてていない・・・一応社長なので、醸造の他に、会議や勉強会・・・打合せ、などなど色々あり本当にダウンしそうでした。

工場の目が届かないところも出てきて、焦っていましたが、今は大丈夫です。

4仕込目の様子は下記のような感じです。

米の洗米と浸漬の表

米の蒸かし・・・暑い中、蒸気の中での仕事は本当に暑いですね~央さんは冬しかやったことがないので、びっくり!私はビール醸造の際はいつもこんな感じなので・・・でも暑い!

糀づくりは二人になってより綺麗に作れるようになりました。経験者がいますし・・・

こんな感じで糀ができました。

タンクでの発酵も、チラーの温度帯など工業技術センターの先生にアドバイスをいただき、なんとか思った感じになってきました。

現在、いい香りがしてきていますよ~果物のような香りです。

毎日分析しつつ、酒造りを楽しんでいます。

これがきちんと世嬉の一の酒として販売できるのであれば・・・

8月下旬から9月の頭にお目見えできます。

純米酒として販売します。

このボトルになります。一関市千厩町(私が幼少の時期に育った地域)の方にデザインしてもらいました。横屋とはうちの屋号です。「横屋」ブランドは地域限定で販売する地酒です。

何卒よろしくお願いします。

世嬉の一は、ゆっくりですが、地酒復活を願って元気に営業中です。

—PR—-

ギフトはこちら

夏限定フルーツビール、毎年完売のビールです。

今年もできました!フレンチやイタリアンにあう、トマトエール

こちらからご注文できます。ワンカップ、300mlのテイスティング容量もありますよ。

WBA2021-2022、二年連続世界1位受賞、特別セット販売中!人気のセットです!

 



Posted by sekinoichi at 06:34